03. 小悪魔さんは天才 ページ4
「アイツ、新入りか？」
帝国キャプテンの佐久間に問われ
DFラインで身体を伸ばす宮坂を見る
さっきのシュートが
全体の士気を上げたのは間違いない
隣の倉掛とも慣れた様子で話しているし
あっという間にチームに馴染んでしまったようだ
「今日だけの助っ人。ズブの素人だ」
「初心者なのか!?非の打ち所はあれども、パスカットもシュートも見事なものだった。陸上か何かの経験者だな。それを応用したシュート…あれは天才だな」
「天才って…たかが1点、偶然決めただけだろ」
「初心者が決めることに意味があるんだよ。今後の成長が楽しみだな」
人当たりの良い笑みを浮かべて
定位置に戻る佐久間
そして帝国ボールで試合は再開された
流石は帝国と言ったところか
永世の守備を物ともしない攻撃だ
「いくぞ！皇帝ペンギン……2号！」
初めて見る必殺技に目を丸くする宮坂
砂木沼が必殺技で対抗し
ゴールスレスレの所で跳ね返るボール
それを取ったのはまたしてもアイツだった
「基山！」
誰もマークがついていないタツヤに
綺麗なパスを出す宮坂
初心者ながら良い判断じゃねえか
タツヤは周りに指示を出しながら前線に上がる
そして涼野にパスを出した際に事件は起こった
帝国の咲山がボールをカット
その時永世のラインは上がってしまっていた
ゴール前に残されたのは宮坂のみ
「A、止められそうなら…っ！」
全速力で駆ける緑川の叫びに
一瞬だけ考える素振りを見せた宮坂だったが
すぐに動いた
＿＿＿＿コイツ本当に初心者なのかよ
躊躇無い動きでボールを奪い取った宮坂は
1度砂木沼にパス
そしてボールは前線に居る俺の元へ
「ザ･エクスプロージョン！」
強烈なパワーを帯びたボールが帝国ゴールを襲う
しかし敵の必殺技に阻まれ
ボールは大きく左に逸れた
「＿＿＿＿何!?」
そのボールを受けたのは
いつの間にか上がってきていた宮坂で
高く上がったボールに合わせて自らも跳ぶと
頭でゴールに押し込んだのだ
華麗に着地した宮坂は俺を見て
また得意げに笑うのだった
「2点目、いただき」
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しろ(プロフ) - いづうさん» ありがとうございます嬉しいです……！ (2019年2月25日 19時) (
レス) id: ce9889e8a9 (このIDを非表示/違反報告)
いづう(プロフ) - 興味をそそる書き方にもう敬服しまくりです！！文面が洗練されてて読みやすかったです！つい一気に読んでしまいました…。ガンバレ夢主ちゃん！吉良を見返したれ！ (2019年2月24日 22時) (レス) id: a4beff7793 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しろ | 作成日時：2019年2月20日 18時
