10.閑話休題 ページ12
時は流れて、C級隊員が入隊しある程度経った頃。
米屋経由で話題になった新人らのことは耳に入ってるけど、ぶっちゃけるとあまり興味はない。
「七瀬も見たらよかったのにな、白チビ面白かったのに」
「寝てたから無理。ていうかその白チビくんが面白かったのは米屋が戦闘馬鹿だからじゃん」
「人のこと言えるか?」
まぁ嫌いじゃないけどさぁ、といえばしめしめと言った顔でこちらを見る米屋。あ、嫌な気しかしない。
「じゃあランク戦しようぜ!!!」
「それはやだ」
なんでだよ〜と駄々をこねる米屋を無視して、残り少ないカフェラテを飲み干す。このまま退席すれば上手く躱せるだろうと立ち上がった。
「まあ今度ね」
「それ1週間前も聞いたんだけど」
「……ここにいずみん呼んでるよ」
それだけいえばよっしゃ!!!!とガッツポーズをして喜んだので、お暇させていただいた。
「うっわぁ、なんで二宮さんいるんですか」
「七瀬…もっと年上に敬意を払え」
お前は私の親戚か、と思いつつもはーいと気の抜いた返事を返した。二宮さんは一瞬眉間にしわを寄せたが、もういいとでも言うように顔を背けた。
彼の視線の先には太刀川さんがいる。
嗚呼、またあれか。
「さては太刀川さんレポートですか?」
「げぇ!?なんでわかるんだ!?」
「こうも頭のいい同期連れ込んでたらわかりますよぉ〜、恋仲でもないのに日替わりで連れてくるんですもん」
私の発言を聞いた二宮さんが、太刀川さんに向かってこいつ他の奴にも迷惑かけやがってとでも言いたげな顔をした。
こればかりは二宮さんかわいそうだなぁと思いつつも、隊室にいたら私も手伝えと言われそうなので帰宅の準備をする。
「七瀬、最近アレはどうだ?」
「SEですか?大丈夫ですよ、最近使ってませんし」
「そうか、帰るなら気をつけろよ」
「色々とご心配ありがとうございます。何かあったらまた連絡してくださいね、太刀川さんのレポート以外で」
最後にちぇーっと声が聞こえたが私は聞こえないフリをして隊室を出る。
もちろん、この時の私は大規模侵攻が明日起こるとは知らずに。
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あんどー(プロフ) - 、さん» すぐに外しました!最初は外していましたがどうやら誤ってつけたままだったようです!申し訳ございません! (2018年2月2日 17時) (レス) id: 50627c7d02 (このIDを非表示/違反報告)
、 - オリジナルフラグ外して下さい (2018年2月1日 16時) (レス) id: 8e60189fd2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あんどー | 作成日時:2018年2月1日 15時