大学生ゲーマー系彼氏とヲタク系彼女の日常。 (ページ31)

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趣味。ページ31

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研磨 side

Aは、趣味がコロコロ変わる。

一つ前は確か、方言を調べていた。

様々な方言を調べて、活用していた。

今は折り紙。

「えっと、…今は５７２羽か」

「すごい折ったね……」

「そりゃまあ千羽鶴折りたいからね」

今は千羽鶴を折りたいらしい。

今までも沢山のことをしていたらしく、パズルやレジン、絵などを趣味として一時期極めていた。

だからやってきたものは一通りできるし、その完成度は結構高い。

「あ、ゲームやる？」

「A見てる」

「手元狂いそう」

「折り紙破かないでね」

でも、その完成度はその趣味のハマり具合にあるらしく、どっぷりハマったものはとても綺麗だけど、そうでもないものはそれ相応のもの。

レジンや絵、リズムゲームや今やっている折り紙とかはどっぷりハマった方の部類。

けど、裁縫や料理は元々の不器用さも相まって酷いものだった。

「…これ、綺麗だね」

「んー？ああ、この折り紙はルイからもらったんだ。本物の木で出来てるらしい」

「木で折り紙作れるんだ……」

「なんか折ってみる？教えるけど」

「ううん、いい」

おれは、そんなAの趣味を見るのが好き。

何かに真剣な表情も、特に上手く出来たものを見せる時の表情も。

Aの好奇心や誰かに教えてもらって新たに出来る趣味。

趣味はきっと、Aにとって、採集のクエストみたいなものなんだ。

エリアによってかける時間も取る量も違う。

そのエリアで取れたものを調合してレアアイテムを作るみたいに。

一番最後に、その趣味の集大成みたいなものを作って、クエストが終わる。

「…クエストみたいだね」

「あー、…そうだな。千羽鶴のクエスト」

「……おれも手伝う」

「お、ありがと」

次の趣味はなんだろうな、と思いながら折り紙を手に取った。

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～後日談～

「よっし、千羽完成!!」

「…どうやってあの形にするの？」

「あー……??…わかんねーから放置」

「ダメ。置き場所ないからあの形にして」

「わかりましたぁ……

んー…ビーズと糸で繋げるらしい」

「へぇ…じゃあ、やろう」

「糸とビーズどこだっけ…」

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「うっしゃ、完成!!」

「やっとだね…」

「そだねぇ……どこ置こうかな…」

「自分の部屋に飾って。場所ないから」

「うぃっす…」