オサナナカノジョ【洲崎貴郁】 (ページ12)

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今日も彼女が可愛いページ12

『そんなみっともない格好で仕事せんとって』

「Aから借りた服やけど？！？」

『違うわ。下着とか』

あ、そっか

昨日裏返して穿いたもんな

『家帰って、風呂入ってから仕事行ってな』

「え～～…せっかく今Aの匂いすんのに」

『ちゃんと確認するから。風呂入ってなかったら一生口聞かん』

「代償重っ」

『…』

「え？もう口聞いてくれへんの？」

『…』

俺なんも言ってへんのに！

「わかったって！」

『じゃあはよ準備して』

「はい！！」

　

　

　

　

「…お世話になりました」

『ふ(ん)』

歯磨きしながら玄関まで来てくれた

「じゃあまた仕事で！」

『ふう、いっへらっはい(うん、行ってらっしゃい)』

「…行ってらっしゃいってなんかカップr『バイバイ』そこだけしっかり言わんでええって！！」

…って言い切る前に、玄関のドアが閉まる

「…照れ屋やなぁ～」

今日も彼女が可愛い

　

　

　

『おはようございます』

劇場についてから1番最初に会ったんはAやった

「2回目やなっ、おはようって言うのっ！」

なんかええな、こういうの

家で言って、職場でも言って…

禁断の関係というか、周りに内緒の恋しとるみたいで(伝われ！！！)

『…なんのことですか』

「借りた服、洗濯して返すな！」

『え』

「もうちょっと家で匂い堪能してから返すわ」

『きもっ』

「ごめんな？」

『は？』

「今日は一緒に飯食われへんわ」

『なんも言ってへんわ』

「顔に寂しいって書いとるでっ☆」

『あ、そろそろ時間なんじゃないですか？』

「いや？まだ30分は『私が時間ないんで、さよなら～』えっ、待ってや」

『頑張ってくださいね～～』

「うんっ」

明らか棒読みで、社交辞令こえた社交辞令感あるけど、

そんな言葉でも言い方でも

Aから言ってもらえたっていうのが嬉しい

「よっしゃ、がんばろっ！」

　

　

　

　

　

Aside

『ふぅ…』

なんとかすーから逃げ切って、自分の仕事に戻った

「あ、Aちゃん」

心臓がどきっとなる

「おはよ～」

『…おはようございます』

「…そんな顔せんとって？」

『いつも通りですけど』

「嘘や笑。会いたくなかったって顔…」

近づいてきて、私の首筋に指を這わせる

恐怖で動けなくなる

「…最高に興奮する」