自分だけがいい死神さん ページ5
「私だけを使ってください」
居館に呼び出された私に対する第一声がそれだった。
顔を上げると死神さんが至って真面目な顔をして私を見つめている。
「私だけを見ていて欲しいんです」
ぎゅっと握られる手は少し冷たくて胸が締め付けられた。
「なんでまた、そんな…」
いままでこんなことは無かったし、いつも大人しい死神がここまで言うとなると相応な理由があるんだろうと探りを入れてみると気まずそうに目を逸らした。
「……の…」
「えっ」
「…古城の宴が来るでしょう」
あの、ハロウィンの吸血鬼リッパーの事だろうか。髪の毛と耳とが印象深いリッパー。無論彼も購入予定………あっ
「…ちょっと不安になってるんでしょ」
「………………お好きなように解釈してください」
払うように手が退けられちょっと寂しい気もするがツンとそっぽを向く死神さんを見るとどうしようも無い気持ちになった。
「貴方は私だけを使えばいいんです。絶対的な勝利を捧げましょう。貴方の望む限りのボタンも集めます。」
吸血鬼が来たら彼ばかり使うのだろうと訴えるような視線が刺さる。
ごめんってば。
「わかった、わかった…。落ち着こう？ね？？」
「貴方は何もわかっていない」
ふるふると首を振る死神の頬に手を添える。
「今日から一緒に頑張ろうね」
「っ……！！A、さん」
撫でられるのが好きなのだろうかと、私は仮面が少し暖かくなるまでずっと撫で続けていた。
自分だけがいい死神さん＿死神side＿→←金タクルさんに慣れてきました
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灰色のもふもふ(プロフ) - 匿名さん» コメントありがとうございます。いい試合が出来次第あげてこうと思っております！楽しみにしててください(*´ｰ`) (2020年5月18日 0時) (
レス) id: 268e903cb0 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 更新を楽しみにしながら毎日読み返してます...好きです...気が向いたら無常との絡みもぜひお願いします... (2020年5月12日 17時) (レス) id: 776fdad7d6 (このIDを非表示/違反報告)
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