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「はいどうぞ」
出来上がった夕飯を、テーブルの上に並べた。
本来なら春キャベツをふくさんは食べないけど、
「食べられるようになろう」ということで作っている。
くたくたになるまでキャベツを炒めて、お肉も少し多めに入れる。
そうするとふくさんはちょっと頑張って食べる。
けど、今日は臨時の会議が入って疲れちゃった日だ。
頑張った人に家でも頑張れというのは少し可哀想。
そこまで気を配れなかったのが悔しい。
帰りにでも買い出しに行くべきだった。
「いつも俺のためにありがとう、Aちゃん」
ところがふくさんは嫌な表情の片鱗も見せず、
「作ってくれてありがとう、美味しそう、頑張って食べれそう」と
料理を眺め続けるのだった。
?
??
何か様子がおかしい気がする。
特別何かがあるわけじゃない。
ただ、ふくさんの所作の端々に違和感を感じる。
そう2年弱の勘が言っていた。
いつもなら私が作ったとしても、野菜には若干嫌な顔をする。
疲れてるなら無理に笑顔を作ろうともしない。
もしかして、家で自分をさらけ出せなくなった??
そう思うと居ても立っても居られない。
「ふくさん、なんでも言ってね!!」
ちょうど豚バラ肉を口に運ぼうとした時点で私はおっきな声を出した。
ふくさんはうっかり白米の上に箸とともに肉を落として、目を丸くしていた。
「別に、なにもないけど」
けれど、
ただはてなマークを浮かべるだけだった。
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ピーチフラペチーノ(プロフ) - 林檎さん» わ~!ありがとうございます(๑>◡<๑)どうぞディスタンスカップルを引き続きお楽しみください♪そう言ってもらえると更新の糧になりますᕦ(ò_óˇ)ᕤ (2022年12月23日 0時) (レス) id: cb74bd79ea (このIDを非表示/違反報告)
林檎 - 好きすぎますッッッ‥!!!ふくちゃんもfkrさんも頑張って、! (2022年12月22日 22時) (レス) @page16 id: 4ad8b0fd3a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ピーチフラペチーノ | 作成日時:2022年12月11日 16時