【QK】〇〇mディスタンス

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私たちは、仲がいい…と思う。

2年弱付き合って一度だって喧嘩したことは無いし、なんなら家事も手伝ってくれる。
そんな彼に文句なんてひとつもない。




…はず。



今日の雲ひとつない天気とは裏腹に今日も、、眉が下がる。



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「おはようございまーす。」

「あ、おはようふくちゃん」


クイズノックの玄関を開けると、丁度廊下を通りかかった山森ちゃんがいた。
大きな荷物を運んでいて、大変そう。

「あ、持つよ」
「あぁ、いいよいいよ！それより手洗って福良さんから日程確認して？」


心配かけまいとさらに笑顔が光る山森ちゃん。
言われたことが終わったら少し様子を見に行ってあげよう。


しかし、コロナが始まってからというものすごくめんどくさい。

今みたいにすぐ人に近づけない。
一度手を洗わなくちゃならないから。

ため息をついて手を洗い、桜柄のハンカチで手をふいた。

タスクでカーディガンを脱ぎ、ふくさんに日程の確認をする。


「ふくさん、日程確認お願いします」


基本彼とは職場こそ敬語を使っている。
なぜなら、


「あぁ、午前会議を2個回って、次に撮影機材の点検、午後から案件2件確認して、今週のネタノルマ提出したら君はもういいかな」


そう、少し冷たいから。
目を合わせず、ただ淡々と今日の日程を告げられる。

付き合っているからという理由で優しくして欲しいのではなく、
逆に私にだけ冷たいのだ。


それは山森ちゃんに聞いてもそうだった。









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