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第4節 ページ27














人前でフードを取るのはあまり好きじゃない。
が、今絶賛フードをとって単発茶髪を公に晒している。

こういう人前に出るのは苦手じゃない…けど。

心臓はばくばくしてるし、
声も震える気がする。

黒板に書いてある自分の名前、見たことない校舎、まだ何も入っていない自分のロッカー。


「じゃあ、今日からお友達になる須貝あいちゃんでーす!みんな仲良くね!」


先生に紹介の後、視線はあいに向けられ拍手がなった。不思議そうに見つめる目。

窓から入るお昼前のお日様はもう眩しい。
学活という時間を借りて、あいが転入したことを知らせる。

「す、須貝あいです。よろしくお願いします……」

全然緊張しないはずなのに、眼に映るクラスメイトたちがぼやける。
なんていうかな…。
クラスメイトに入れてもらえるかな……。


『いいかあい。不安でいっぱいになったとしても、笑顔でいるんだぞ!』


今朝家を出る前に駿貴パパに言われた言葉。

…笑顔は作れないけど…少し上を見るくらいはできる。
なんか…保護施設にいた時より全然日常が眩しい。

少し距離を感じていた先生にちらっと視線を送ると、安心したように話を進めた。

「じゃあ何か質問ある人ー!」

まさかの質問コーナーが始まってしまった…。

「はーい!本当に俺たちと同じ学年なのー?」

少しガタイのいい男子がぶっこんだ質問をぶっこんできた。

あいの背のことを言っているのかな…?確かに小さいけど…このクラスの机に座ったら足がつかないくらい小さいけど…。

その質問をキッカケにおそらく自己紹介の間もクラス中に疑問になったことが話題になった。

「本当に同級生ー?」
「兄弟と間違えたのー?」

兄弟いないし…。
んー…


「……8760……」
「え?」

ふと計算してみる。
ボソッと呟いた言葉にクラス中が耳を傾けただろう。


「365かける24。1年間の時間…8760…。」

多分あってるけど…答えわかる人いるかな…。


「ちょっと待ってよ今計算したの!?」

前髪をピンで留めている女の子がそう驚いたように聞いてきた。
だんだん日も高くなってきて暑くなってきた。まだ冬だけど…気温はいつもより高い。

自信ないけど…コクっと頷いた。












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ピーチフラペチーノ(プロフ) - yuriori12911さん» ご指摘ありがとうございます!すみません全然気づいていませんでした…!すぐ修正します。 (2022年9月25日 18時) (レス) id: cb74bd79ea (このIDを非表示/違反報告)
yuriori12911(プロフ) - 多分仮名に あい が登録されているので、「あいつ」の あい が、名前に変換されています。確認してくださると嬉しいです。 (2022年9月25日 4時) (レス) id: 4df0e29a7c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ピーチフラペチーノ | 作成日時:2021年1月1日 23時

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