検索窓
今日:53 hit、昨日:29 hit、合計:53,514 hit

___ ページ15












余計なことを聞いてしまったと思っている。
あの電話の最後、
「里親制度ってやっていますか」
そう聞いてしまった…聞いてしまった!

「はい、やってますよ」
まさかのYES。



元に養子縁組というものがあるのだが、これは夫婦共同でなければならないという条件がある。
しかし里親制度は独身でも契約できることがあるそうだ。
丁度よく、9歳のいた施設は里親制度をやっていた。


…分かるだろう。俺の言いたいことが。
不本意ながら俺は里親になる覚悟を決めつついた。



けど、無理だと思う。

俺はまだ学生だから親も反対するだろうし、流石の伊沢も納得はしないよな。



けどそれ以上に、あの子に愛情が湧いてきた。
あの、声。





『ま……って…………。』






やっとの思いで逃げてきたのにまた施設に戻された。
9歳に何があったのか、どんなやつなのか…

理解したい。














そう、そういうことなんだ。
だから来たんだ。



現在地:実家





「駿貴、久々ね」



母親が迎え入れてくれた。
久々に来た、何度も見た実家の玄関を見てほっと安心する。




「で、話ってどうしたの」



父も加わって本題に入った。





「里親制度を組むことを、承諾して欲しいんだ。」




もちろん両親は俺が行方不明だった子を保護して話題になったことを知っている。
だから、「あの子か」ってすぐに理解した。




「まだ、学生なのにか」




案の定の答えが返ってきた。
母も不安そうで、「覚悟なんてあるの」ってずっと聞いてきた。




「覚悟はある。俺があの子と出会って保護した時、そして今。幸せにしてやりたいって思うんだ。」

「それは他の里親が見つかればいいじゃない」



違うんだ。






「母さん、違うんだよ。あの子は内に隠して、閉ざしたものに縛りついているんだ。」





『お腹空いてない』
『やめて!!!』

そしてもう一言、寝るときに小声であの子は言ってた。





『ありがとう、須貝さん………』





「そいつは福良や山本には尖ったままだった。」




「俺にだけは、笑って飯食ってくれたんだ」




「またあの子が心を閉ざしてしまう前に、救ってやりたいんだ」







「でも、子育てって大変なのよ」そう母入ってた。
無理か。やっぱり。
諦めるしかないのか…。

父が口を開いた。








___→←第3節



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.9/10 (30 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
111人がお気に入り
設定タグ:QuizKnock , QK , 須貝駿貴
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ピーチフラペチーノ(プロフ) - yuriori12911さん» ご指摘ありがとうございます!すみません全然気づいていませんでした…!すぐ修正します。 (2022年9月25日 18時) (レス) id: cb74bd79ea (このIDを非表示/違反報告)
yuriori12911(プロフ) - 多分仮名に あい が登録されているので、「あいつ」の あい が、名前に変換されています。確認してくださると嬉しいです。 (2022年9月25日 4時) (レス) id: 4df0e29a7c (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ピーチフラペチーノ | 作成日時:2021年1月1日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。