140. お仕事 ページ40
「え?これから?」
キュヒョンの声で顔を上げると、腰に手を当てて窓の方を眺めながら、スマホで誰かと話している
その大きくて猫背な後ろ姿を見て、やっぱり愛しいと感じる
「A、ごめん…今から30分くらいなんだけど、仕事の打ち合わせが入っちゃって…」
「あ、もちろん!大丈夫だよ」
私の答えに心底申し訳なさそうな表情を浮かべると、彼はまた電話口に戻った
大きなツアーを控えているんだから、仕事を優先しなければならないことくらい、私にだってよく分かる
むしろこうして、二人の時間を作ってくれたことに感謝しているくらい
「すぐ終わらせるから、そしたらご飯行こう」
「うん」
そう微笑んでみせるキュヒョンは、既に“Super Juniorのキュヒョン”になっていた
そんな姿を間近で見られることも、幸せー
カチャッー
「Aさん、すみません」
え?
「すぐに終わらせますから」
あ、あの…
数名のスタッフと思われる人が、突然部屋へ入ってきた
ここで、やるの?
慣れた様子でテーブルの上をパソコン類で占拠し、各々が持っていたペットボトルがそこかしこに置かれる
私は挨拶する暇も与えられず、大人しく後ずさりするしかなかった
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作者名:Aoi Sakura | 作成日時:2017年4月17日 8時