検索窓
今日:1 hit、昨日:36 hit、合計:61,689 hit

103. 一緒に? ページ3

「ちょっと待ってて」

「うん…」

「……ああ、やっぱり!」

「?」


電話の向こう、やけに嬉しそうなキュヒョンの声が遠くに聞こえる


「俺も…一緒に日本に行ってもいい?」

「…えっ?」

「旧正月明けに、日本でライブがあるから」

「え、えっと…」


一緒に、日本へ?


ファンなら知っているはずのキュヒョンのスケジュールは、把握できていなくて

急な話に混乱していると、


「ごめん、呼ばれたから行くね。詳しくはまた今度」

「うん、分かった」

「A、サランへ〜」


キュヒョンはそう言って、私の言葉を待たずに電話を切った


最後の一言にしばしドキドキしつつ、一緒に日本へ行けることを、まるで他人事のように考えた

よく考えたら、去年のクリスマスからキュヒョンに会えていない

もっぱらメールと電話でやりとりを重ねているだけで、彼との関係性には現実味がないとよく感じていた

でもそれを口に出すことはキュヒョンにとっては重荷になるし、彼というスーパーアイドルと付き合うということはそういうことなのだと、自分に言い聞かせる日々

だから一緒に日本へ行けると言われても、それはふわふわした形のない夢の話みたいで…


私は電話を切った後のスマホを両手で弄びながら少し考えて、キュヒョンにメールを送った


“今度、いつ会える?”


ただ聞いているようで、実は甘えているのだということに気づいてくれるだろうか

一緒に日本へ行けるという前に、ほんの少しの時間だけでも、会ってくれるだろうか

104. 冷や汗→←102. 夜の電話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.8/10 (43 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
165人がお気に入り
設定タグ:SuperJunior , Kyuhyun , キュヒョン   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Aoi Sakura | 作成日時:2017年4月17日 8時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。