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あまりにも圧を感じて、無意識に「ごめんなさい」と呟いてしまう。

沈黙が、何秒も続き、耐えられなくなりそうだった。

こうなったら西野くん、早く来て欲しい。助けて。

「そのこと、他の人に話したりした?」

「・・してない。話す人もいない」

これは本当の話だ。話すのに間があったから、疑われているかもしれない。

「・・・そっか」

そう言うと、なんかごめんと言って、携帯の画面を眺めだした。

その表情は、どこか悲しそうだった。

恋は、難しい。でも、彼らは同性同士。一人じゃ抱えきれない重みが絶対にある。人を疑って、詰め寄ってしまうのも無理はないのかもしれない。

私は、この前読んだ『卒業』の一文を思い出した。


「無垢な愛を捧げてきた。でも、あなたにとってはそれは重たくて、迷惑でしかなかったんだね。ごめんね。今まで、本当に」


浮気相手が女性とは限らない。敵だらけの世界で彼は生きているのだろうか。でも、それを縛れば「重たい」と言われてしまう。いわば綱渡り状態だ。

「・・・好きなの?」

私はすぐに後悔した。これで怒らせたらどうするんだ。そんなこと聞いて何になる。すぐに帰ればよかったのに。

「うん・・・そうだよ」

岸くんは、私に目を合わせて言った。

「だから、誰にも知られたくない」

表面だけの笑顔を、私は初めてはっきり見た。

「秘密にして。本当に、お願いだから」

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MIMU(プロフ) - ぜんさん» ありがとうございます!頻度は少ないかもしれませんがこっそり更新していきます、、よろしくお願いします! (2019年10月6日 12時) (レス) id: c9abf7bb83 (このIDを非表示/違反報告)
ぜん - めっちゃ面白いです…!どこかの恋愛小説より面白いです!続きが楽しみです。これからも頑張って下さい! (2019年9月29日 9時) (レス) id: 94ed2a9255 (このIDを非表示/違反報告)
MIMU(プロフ) - あっちゃんさんさん» コメントありがとうございます!本出してみたいですね・・読んでいただけて嬉しいです! (2019年8月22日 10時) (レス) id: cd16da8080 (このIDを非表示/違反報告)
あっちゃんさん(プロフ) - 久々に小説らしい小説を読んだ気がする……ガチで本出してそう。ちょー好みだわ。 (2019年8月19日 23時) (レス) id: 9c25d881f6 (このIDを非表示/違反報告)
MIMU(プロフ) - たぴおかさん» あ、あ、ありがとうございます!!頻度は高くないですが頑張ります!! (2019年8月13日 16時) (レス) id: c9abf7bb83 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:MIMU | 作成日時:2019年7月30日 18時

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