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モブりんsid
九つ目、Aさんは二本の刀で戦う二刀流の浪士である。
私が彼女と出会った時からそれはそうで、長いこと彼女と付き合ってきた人でも昔から二刀流だったと聞いたことがある。
A｢んー、慣れてるからなぁ
大した意味は無いで〜｣
気になった浪士が理由を聞いていたが、深い理由が話されることは無かった。
十つ目
なぜ、怪我をおってまで彼女が戦場に立っているのか。
これに関しては、私自信、彼女本人に聞いたことがある。
A｢理由？｣
｢はい、天人から国を守るためですか？｣
A｢おお、なんかそんな率直に聞かれたん初めてやわ笑｣
｢あ、すみません...Aさんは昔から攘夷戦争に参加してると聞いて...理由がきっとあると思って気になってしまいまして...｣
たまたま縁側で刀の手入れをしていたAさんと会って、話を聞かせて貰った。
榊隊の隊長も務める彼女とあれだけ長く二人で話したのはそれ以来だが。
A｢.....自分はなんでなん？｣
｢え、私ですか...｣
A｢おん｣
｢私は、天人から侍の国を守るために参加しています｣
突如訪れた得体の知れないものに、この国を乗っ取られてたまるか。
ここにいる大抵の浪士達はそういった理由で戦っている人が多いと思う。
答えた私に、Aさんは｢そうよな、｣と握った刀を見つめたままそう言った。
A｢国を守るため、な｣
｢...Aさんは、違うんですか...？｣
A｢んー、せやなぁ｣
刀から、目の前の庭を見つめるAさんの瞳には、光がなかった。
急に、背中に冷たい汗のようなものが流れて寒気がした。
A｢取り戻したい人がおるねん、一人｣
眉を下げ、キュッと拳を握った彼女。
A｢うちは、その人さえ守れたらって思ってる
正直、この国はどうでもええ｣
｢...えっ、｣
A｢隊長失格やろ、こんなん笑
でも、その人を助けて
あんたらとずっとおれたらうちはええ｣
｢まともな答えしてやれんでごめんな｣
困ったように笑うAさんに、なんとも言えない気持ちが込み上げた。
彼女は強い。
攘夷四天王に並ぶ実力で、隊長も務めている。
明るく仲間思いで、心優しい人だ。
そんな彼女は、時たま空虚な瞳でどこか遠くを見ている気がした。
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わらび(プロフ) - うしうしさん» なんて嬉しいお言葉(笑)ありがとうございます！！握りつぶせる勢いでできたらと思います笑(←？) (2021年8月22日 14時) (
レス) id: aef1a9d7b9 (このIDを非表示/違反報告)
わらび(プロフ) - なで肩すべり台さん» ありがとうございます〜！！じゃんじゃんキュンキュンしてもらえると嬉しいです… (2021年8月22日 14時) (レス) id: aef1a9d7b9 (このIDを非表示/違反報告)
うしうし - 心臓握り潰されそうです！！笑笑大好きです！これからも応援してますっ！！！ (2021年8月21日 22時) (レス) id: fffe7db0be (このIDを非表示/違反報告)
なで肩すべり台 - キュンキュンが止まりません！続き楽しみです！！ (2021年8月19日 2時) (レス) id: 56d3d04f19 (このIDを非表示/違反報告)
わらび(プロフ) - connyさん» それは嬉しいです笑ありがとうございます！いつでも見に来てやってください…！ (2021年8月18日 15時) (レス) id: aef1a9d7b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わらび | 作成日時：2021年1月13日 7時
