愛され男子Hokuto.M

医療 ページ26

樹Side









受け入れの準備を、先生方と一緒にやっていく。


病気の可能性を考えながらどのパターンでもいいように。


どんな病気でも大丈夫なように。


いろんな種類の薬や、医療器具、検査室の確保など。


色々始めてやることだらけだった。


どうやら先生たちの見解は三パターンある様子で。


一つは、ゲーム中にボールによって、頭に何らかの衝撃が加わった状況の場合。


二つ目は、急激な運動によるヒートショック、もしくは、気圧変動による偏頭痛。


そして最後は、脳に何らかの腫瘍がある場合。
つまりガンがある場合。


悪性か、良性かそれは調べてみなければわからない。


でも今の所その子の症状に最も当てはまるのは、最後の見解で。


先輩医師の方々の空気もピリリとしたものになって。


俺はその空気に飲まれてしまいそうになった。


先輩方のうちで一番偉い人が言った。


どんな子が来てもあわてずにいつも通りに処置をしろと。


そしてその方は、俺の方に来て、救急の現場はそんな甘い世界じゃない、一分一秒も無駄にするなといった。









まるでこれから起こることを予測していたかのように…

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