友と、かるたと、青春と。 (ページ24)

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Magic Touch ページ24

平side

「紫耀、廉を起こせ。おい、着いたぞ。起きろー！」と先生は後ろの爆睡している3人を揺さぶり、声をかけた。

俺もそろそろ廉を起こさなきゃ。

平「…廉？起きて。着いたよ！」

俺の肩ですやすやと眠る廉を優しく揺さぶると、廉の目がゆっくり開いた。

永「ん〜………はっ！紫耀、ごめん。俺、寝てたん…？」

平「うん。すごく気持ちよさそうに寝てたね〜。」

昨日の夜、あんま寝れへんくて…と廉は眠そうな目を擦りながら、俺と一緒に車から出て会場へ。

岸くんは伸びをして、ジンと海人は欠伸をしながら、紫耀と廉に続いて会場に入った。

控え室では、ジンが他の4人の袴の着付けをしていた。

廉は漆黒、紫耀は真紅、岸くんは紫、神宮寺はターコイズブルー、海人はひまわりみたいな黄色の袴…

今はちょうどジンが廉の着付けをしていて、それを遠くから紫耀が見ている。

神「紫耀、なにしてんの？」

平「見張ってんの。ジンが廉のこと、たぶらかさないように。」

「何だそれ。できた！廉、完了〜！次は岸くん、どこ？」と神宮寺はキョロキョロと辺りを見回した。

「岸くんなら、さっき入口らへんで誰かと喋ってたよ〜。」と紫耀が教えると、神宮寺は部屋を出て岸くん探しの旅に出た。

永「…紫耀、俺の袴どう？似合っとるかな？」

平「廉、綺麗だね！めちゃくちゃ似合ってるよ。」

紫耀は「こっち来て。」と廉の腕を引っ張り、鏡の前に座らせた。

平「髪セットしてやるから、動くなよ。」

鏡越しに紫耀と目が合って、廉は少しドキッとした。

紫耀に昔よく髪をセットしてもらう事はあったけど、何年ぶりやろ？久しぶりやなぁ。と廉は嬉しくて、鼻歌でも歌いたくなった。

ときどき肌に触れる紫耀の指が熱く感じるのは、気のせいなんかな…？

平「できた。」

鏡を見ると、前髪があがっておでこがすっきり見えるスタイル…いわゆるポンパという髪型になっていた。

「俺もおソロー！！」と紫耀もポンパにした髪型を廉に見せつけた。

髪をアレンジしてもらい、紫耀とお揃いの髪型になった廉は嬉しくて「ありがとう！」とキラキラの笑顔を紫耀に向けた。

その後、岸くんの着付けが終わり、海人が着付けをしていたら…

海人は紫耀と廉のお揃いの髪型を見るや否や「しょうれん、ズルい〜！俺もお揃いにする！！」と真似して海人もポンパに。

そして、試合が始まる直前には5人とも髪型はお揃いのポンパになっていたのである。