友と、かるたと、青春と。 (ページ15)

今日:6 hit、昨日:14 hit、合計:33,828 hit

準備してますッ！！！ページ15

授業が終わり、部活動が始まる時…顧問の先生は廊下を歩いていた。

廊下から外を見ると、大会が近いバスケ部やサッカー部の生徒達が寒い中、外周している。

「キンプリファイターズ！！Go！Go！Go！」

「…ん？」

他のクラブの生徒達のかけ声と違う、聞き慣れないかけ声が聞こえてきた。

紫耀をはじめ、かるた部の部員が外周をしている…。

「アイツら、何やってんだ？」

┈┈┈┈┈┈┈ ❁ ❁ ❁ ┈┈┈┈┈┈┈

ランニング3周。
その後、岸くん主催の筋トレ講座が始まった。

岸「はい、このまま足キープしてぇー、やば…足つったぁーー！！！痛えーー！！！」

平「き、岸くん！？」

神「大丈夫かぁ！？」

休憩中に水分補給していた廉は思った。
これ、何の部活なんや…？

海「部長！もう、かるたしますよね？」

平「いや、追いランニング行くぞ！岸くん、あの夕日に向かって走るんだー！！」

岸「うおぉぉー！！！」

追いランニングとは？と思いながら、かるた部の部員は強制的に走らされた…

顧問の先生が「お前ら、もうすぐ下校時間だぞ、帰れ。」と声をかけた時、部室で彼らはぐったりと伸びていた…。

次の日。

廉「紫耀、なんそれ？」

紫耀は本気と書かれたハチマキを頭にしていた。

平「え、本気と書いてマジ。」

ジンは、出たぁー！本気ハチマキ！と手を叩きながら爆笑した。

岸「紫耀は、団体戦だけじゃなくて個人戦も狙ってるもんね！！」

海「え！？冬休みもやるの！？」

平「もちろん。」

真顔の紫耀に、海人はがっくりと肩を落とした。

それから毎日、俺達は大会のために練習試合をした。しかし、授業終わった後に多くても1日2、3試合しかできないという事実。

大会まであと数日。練習時間が足りないため、本気モードの紫耀の提案で冬休みも部室でみっちり特訓する事になった。

▽▼▽▼▽

冬休み特訓初日。

紫耀は「キンプリかるた部の第1回の目標は、2日間で15試合でーす！」と対戦表をみんなに見せた。

海「紫耀。これ…俺と廉、出ずっぱりなんですけど…。」

 平「今は何より実践だよ、集中していこうな！」

それから、紫耀と連続で当たって対戦した廉と海人はコテンパンにされ、ボロ負けしていた。

紫耀が「もう1回！」と言うのを遮り、ジンがストップをかけた。

神「一生懸命な2人を潰したくなかったら、今日はここまでにしよう。キャプテン？」

末っ子2人とも、手がガクガクしてヘトヘトだった。