会長様と犬☆ 〜双〜 (ページ3)

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・ﾀﾞｲﾌｺﾞｳページ3

本高「もちろん！日本を動かしていく若者に必要なのは、駆け引き・読唇術・勝負強さ！」

ギャンブルをしていた嶺亜の友達・本高克樹が振り返って言った。隣には今野もいる。

嶺「この学園は、ギャンブルで全ての価値が決まる！！やったことは？」

瑞「ないよ…！！」

瑞稀は、ぶんぶんと首を横に振った。

嶺「危ないよ！瑞稀。転入生は狙われるよ？経験しといた方がいいよ。俺が教えてあげる！」

嶺亜のキラキラ笑顔が眩しい。

瑞「嶺亜…。お願いっ！」

瑞稀は嶺亜の手を取って必死に懇願した。

嶺「じゃ、クラスの皆見て〜！俺と瑞稀が今からギャンブルやるよ！今からやるのは、時短大富豪！！」

嶺亜が手を叩いてクラスメイトを呼び寄せた。教室の真ん中に座る俺と嶺亜は、クラスのみんなの注目の的になっていた。

クラスメイト達は、拍手しながら頑張って！とエールを送ってくれた。

〜時短大富豪〜
ルール
・カードは強い順からJoker→2→1→K→Q……→3が最弱
・出た手札よりも強い手札を出し合って早くなくなった方が勝ち。
・2回目以降は、富豪の最弱カードと貧民の最強カードを交換する。
・手札は5枚だけ。ペア無し、1枚ずつ出す。

嶺亜がトランプを配り、ゲームの説明を分かりやすくしてくれた。

嶺「貧民になっても大丈夫！ね、克樹！」

本「うん。貧民は常に先手だし、勝てば倍返し！むしろチャンスかもだよ！」

嶺「で、ローカルルールを1つだけ採用してて…最弱の3は、最強のJokerに勝つ！」

今「この2枚の扱いが、カギだな。」

今野は、腕組みしながら呟いた。

嶺「じゃ、早速やってみよ！遊びだし、1万円からで！！」

瑞「い、1万！？」

嶺「あ、ごめん。少なかった？」

大光「嶺亜さん、少ないよ〜。」

クラスメイト達に紛れて見ていた大光が呟いた。

瑞「いやいやいや…遊びだし！ねっ？」

嶺「おっけー！」

はぁ？1万！？この学園の生徒達、どういう生活してんだよ…。

ってか、俺いま2000円しか持ってねぇ…！

ぐるぐる考えていると、嶺亜と目が合った。笑う嶺亜に笑い返したけど、上手く笑えてたかな…俺。

嶺「先行は瑞稀に譲るよ。どうぞ。」

瑞「嶺亜、ありがとう…。」

とりあえず、ギャンブルに慣れないと…。やり方さえ分かれば、どうせこんなの運次第だろ。