会長様と犬☆ 〜双〜 (ページ17)

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・勝負ページ17

那須が2人のカードを確認して、裏向きにして見えないように机に置いた。

瑞稀vs作間

那須がサイコロを持った。

那「1投目、参ります！………出目は5。UP！」

優「みずっくん、UPって書いた？」

　

瑞「いや、今言うかバカ。」

那「2投目！…………出目は6。UP！」

優「緊張してきた…。」

瑞(このギャンブル…完全に運次第！！)

作(このギャンブルは、先に出る組み合わせで当てる。それが肝だ。)

瑞(そう。実は出やすい組み合わせと出にくい組み合わせがある。典型的な確率の錯誤！！)

瑞稀が書いたのは、最も出やすい組み合わせのひとつ…DDUだ。

那「3投目………出目は2。DOWN！」

那「4投目………出目は1。DOWN！」

那「そこまで。ゲーム終了ですっ！」

瑞「…はぁ！？」

那「UDD成立。作間龍斗の勝利です。」

作「ややや、やったぁ〜！！」

優「みずっくんの負け…？」

　

平「約束通り、賭場の使用権は作間に。」

作「あ、ありがとうございますッ！」

作間は会長に深々とお辞儀をした。

平「瑞稀…お前は俺に100万の借金だ。」

瑞「…クソッ！」

優斗と瑞稀を置いて、会長と風紀委員の那須が部屋を出て行こうとした。その時…

瑞「はいっ！！あの…もう一戦いいっすか？」

作「はっ！？やり直し！？あり得ないって！」

瑞「会長様！賭け金、倍にしてもらって構わないです！もう一戦やらせて下さいッ！」

瑞稀は会長に向かって頭を下げた。

優「大丈夫？みずっくん…。」

平「おもしろい。…ヤれ。」

作「そんなッ！」

平「うるさい、早くヤれ。瑞稀…再戦させてやる。でも、次負けたら俺専用のポチになれ。」

瑞「は…？」

優「瑞稀くんもポチに！？」

平「呼べば来るし、取りに行けと言ったら取りにいく。なぁ？海人。」

海「…うッ！？」

海人は紫耀に首輪のチェーンを強く引っ張られ、バランスを崩し、瑞稀の目の前に座り込んだ。

海「瑞稀…お願い…代わってよぉ…。」

瑞「…っ！あの…10秒貰っていいっすか！？」

瑞稀は優斗の手を引っ張って部屋を出て行った。向かう先は、トイレだ。

瑞「ハァハァ…。」

優「みずっくん、もうやめよ？負けたらワンちゃんになっちゃうよ？」

瑞「やる！！」

優「えぇ〜…？」

部屋では紫耀と海人と作間が待っていた。

平「理不尽か？それを学ぶのもこの学園だ。それに…1度勝てたから次も勝てるよ。なぁ、作間？」