▽ ページ13
叶「…それで?二つともなんだって?」
叶さんは私を抱っこしながらソファーに座るとその横で葛葉さんが二つの手紙に目を通していた。
葛「……どっから知ったか知らねぇけど、Aに会いてぇって書いてる」
叶「そっか…まぁ、あの人達だし大丈夫…だよね?」
叶さんは私にそう言ってきたので無言で頷くと優しく撫でられた。
叶「ごめねぇ…ほんの一瞬だと思うから、我慢出来る?」
『大丈夫ですよ?……いきなり近づかれたり触れられなければ、ですが』
この二人には軽度ではあるが人間不信と言うのを言ってある為、こうやって聞いてくれるのである。
だからだろうか?食事もどちらかが持ってきてくれるのである。
『(甘えてるのは分かってるけど…まだ、ここの人達は二人以外、信用出来ない)』
"あの時"の事を思い出すと少し頭が痛くなる。
少し私が俯いていると頬に冷たい手が当てられた。
顔を上げると心配そうに葛葉さんが覗き込んでいた。
葛「おい……大丈夫、か?」
『葛葉さん…はい、大丈夫です』
叶「無理なら断っていいんだよ?」
『いえ……少し会ってみたいって思うので、会ってみます。咎人とメッシャーズの六人に』
叶さんを見ながらそう言うと叶さんは少し溜息をつきながら、
叶「……無理そうだって僕が判断したら速攻で部屋に戻すからね?」
と、言ってくれた。
……少し過保護だが、大切にしてくれてるって伝わってくる。
『はい、……なんだか、会うのが楽しみになってきました』
まだ会わぬ六人を思いながらその日はゆっくりと進んでいくのであった……。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 238人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雪鈴(プロフ) - 咲さん» ありがとうございます!!裏の方では俺って言って欲しいなって欲望が出てしまった…直しておきます！ (2021年7月21日 21時) (
レス) id: de383840ec (このIDを非表示/違反報告)
咲 - 設定がとても面白くて，一気に読んでしまいました！素敵な作品をありがとう御座います！後，細かくて失礼なのですが，甲斐田さんと弦月さんは一人称僕ですよ，，，！ (2021年7月21日 15時) (レス) id: 7988901400 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雪鈴 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kinok/
作成日時：2021年2月2日 12時
