十三･五話 一番君に会いたかった ー 語り手 一条康明 ー ページ46
(一条の過去を捏造してます)
俺の親戚には年の離れた一人の少女がいた
名前は"A"と言い、素直でとっても可愛い子だった
一条「A、こっちにおいで」
『まってよ、こうめいにぃさん!!』
親戚の定期集会でしか顔を合わせなかったが俺は可愛い妹が出来たと心の底から喜んだ
一条「A、俺はずっとお前の傍に居るからな」
『ほんとうに?ありがとう!!わたしもこうめいにぃさんのそばにいる!!』
花のように可愛らしい笑顔……俺は、必ず守ると誓っていた
…………だが、そんな幸せは無残にも打ち砕かれた
ーーーーーー
ーーーー
ーー
ー
その日は一族の定期集会だった
Aの母「いいですわね〜、一条家のご子息はなんでも出来て」
一条の母「そんな事ないですわよ〜、華実屋家のご息女もとっても優秀だとお聞きしましたわよ〜」
その日も相変わらず親は心無い会話をしていた
俺は高校を卒業して久しぶりの定期集会だ
一条「(Aのやつ……どこにいるんだ?)」
俺は、今日もいるであろうAを探した
すると部屋の端に小さく縮こまっているAを見つけた
一条「A、ここに居たのか?探したぞ」
『…………』
声を掛けるがAは何も反応を返してくれなかった
俺はそれを不思議に思いさらに近付いた
一条「どうしたんだ?体調でも悪いのか?」
Aの前にしゃがみ顔を覗くとその瞳には以前の様なキラキラとした光は失われ、暗い闇が住みついていた
一条「…………A?」
俺が手を伸ばすとその手に小さな衝撃が走る
理解に少し遅れたが……どうやら、Aに弾かれたらしい
『…………触らないで』
そう言うAの目には怒りと憎悪が滲み出ていた
『……貴方のせいよ、貴方のせいで……私は……』
Aは小さな体をブルブルと震わせていた
よく見るとAの腕は長袖で至る所を隠していた
一条「───────A?」
『……貴方のせいで、私は家族から
全部…………全部貴方のせいよ!!一条康明!!』
この時、気付いてやるべきだった……これが、AなりのSOSだったのだと
ーーーーーー
ーーーー
ーー
ー
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 68人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆう - はい大丈夫です。楽しみにしてます。 (2022年12月14日 16時) (
レス) @page2 id: 945705f77e (このIDを非表示/違反報告)
雪鈴(プロフ) - ゆうさん» コメントありがとうございます(_ _)相良の兄貴ですね、他にもリクエストがありますので後々になってしまいますがよろしいでしょうか？ (2022年11月30日 20時) (レス) id: 5206622557 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - この夢小説を読んでいると楽しいです。リクエストで相良さんを出してください！ (2022年11月30日 16時) (レス) @page41 id: 945705f77e (このIDを非表示/違反報告)
雪鈴(プロフ) - サクラさん» 名前変更ですか……最初は考えたんですがどうしても文字数を取ってしまうので断念してしまったんですよね…申し訳ないです (2022年8月2日 15時) (レス) id: 5206622557 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - 名前変換はできないんですか？とても面白いお話なのでできれば変換して読みたいです。。 (2022年8月2日 15時) (レス) id: 319352fe0b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雪鈴 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kinok/
作成日時：2022年6月26日 11時
