夜のしんでれら

安心する人 黄side ページ35

オーナーが言う通り照史は何かを隠しているのかもしれへん
それでも俺を可愛いと言ってくれて
優しくしてくれるいい人やもん
信用するしかない

橙「ここやから」
黄「え、一人暮らしやんね？」
橙「おん！」
黄「このマンションなん？」

えらく大きいマンションの前やった

橙「行こかー」
黄「おん」

エレベーターに乗り込むと照史が押した階層は上の方やった
そのフロアには部屋が少ないみたい…

橙「どーぞ」
黄「お邪魔します」

スッキリと広い玄関
綺麗な部屋…
俺の家何個分の広さ？

黄「ほ、ホンマに1人なん？」
橙「1人やで」
黄「こ、こんなに広いのに？」
橙「おん。実家に比べたらかなり狭いけどな。あ、適当にくつろいでて？」

キッチンも広い
様々な調味料が並んでいる

テレビがこんなにも大きいのは初めて見た
1人とはおもえない
ソファも大きいからここで寝られるわ…
俺はVIPルームのソファのフカフカさに驚いたけど
照史からしたらそんなにやったんかもしれへん…

橙「あ、お酒飲む？ジュースにしとく？」
黄「照史に合わせるよ」
橙「なら少し飲もか」

おつまみ作ろーなんてご機嫌にキッチンで
色々してくれる…
料理がどんなんか気になってカウンターキッチンへ

黄「照史凄く手際いいね。彼女さんとかに振舞ってたん？」
橙「実家おるの好きやなくて高校から1人で暮らしてたから何でも自分でするねん」
黄「え！高校生から！？お、お金とか困らへんかったん？」
橙「仕送り貰ってたからな…ま、バイトもしてたよ！」
黄「へー…俺器用やなぁ…」

トントン手際よく食材が切られて
フライパンを振れば綺麗に食材が宙を舞う
調理実習のようにスプーンで分量を計らなくても
調味料が入っていく…

橙「よし！完成！暖かいうちに食べよな！」
黄「うん！」

配膳ぐらいはお手伝いできるからする
向かい合って座っていただきます

黄「うっま！すごい！めっちゃ美味しいで！」
橙「ほんまか！よかったわー。気合い入れて空回りは恥ずいからなぁ」
黄「んふふっすごいな照史」
橙「そんな事ないよ。その可愛い笑顔の為なら毎日作れそうや」

男の服装でも可愛いと言ってくれたことに照れてしまう

飲みながら美味しいご飯を食べていると
まったりしてきてもうて…

橙「うわ！こんな時間やん！」
黄「え！ほんまや！」
橙「タクシー代だすわ！」
黄「いやいや！ええよ！」
橙「いやいや！ここから近いか？」
黄「うーん…」

多分歩ける距離では無いな…

お時間になります 黄side→←外の空気 橙side

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