新たなステップ ページ47
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大「妖術？」
その日の夜。
村上さんに呼び出されて部屋に行くと、瘴気放出用の護符の追加分と、古そうな本をいくつか手渡された。
村上さんは相変わらずの浴衣姿で(夏になったからより様になっとる)、あぐらをかいた膝に頬杖をつきながら、うなずいた。
村「そうや。・・・最近アンタから魔力の流れを感じていてな、ヨコにきいたら、理由はわからんけど急に循環が良くなったと」
大「循環？？」
村「言うたらアンタの持つ神さんの細胞因子が、全身に力を回すようになったちゅーことや。
俺みたいな陰陽血統のモンは元から微量の魔力を含んだ血が流れとる。でもアンタみたいな神因保持者はそうやなくて、因子が魔力を持っとるねん。言い方はアレやけど寄生虫みたいなもんやな。
で、通常はそのままなんやけど。
これまでじっとして動かんかったアンタのその因子の魔力が、なんと細胞を飛び出して陰陽血統さながら身体を巡るようになったんや」
大「はあ」
なんやソレ
・・・それが良いことなんやったら別にいいけど。
魔力といい、仲良くなってきた(?)翡翠丸といい。
ちょっと前に大蛇のバケモンに襲われるという事件はあったけども、
なんか良さげな方向に動いてるんやな〜、て。
あかん、自分また他人事みたいになってもーてる！
村「せやからここで新しいステップと」
大「・・・・・」
村「そんで、これやな。アンタにはやっぱり術式魔導も覚えてもらうわ」
そう言って村上さんは、古そうな本を指で示す。
村「それには術式が色々載ってる。
アンタは気づいてないかもしれんけど、簡単な防御魔法・・・結界やな。
瞬間的な結界ていうのは、亮やマルたちも普段から扱いながら戦闘してるん。
Aは両手剣やしあんまり使うことはないけど、まあ、近接武器組が敵にぶっ飛ばされても死んでないのはそういうことや。
これはごく初歩的な術式やし、破魔の武具を持った影ならほとんどが使える。
アンタは魔力があるからすぐ出来るようになるわ」
本を手に取ると、ふわっと白檀の香りがする。
村上さんの護符とおんなじにおいや、と思った。
村「こういう防御方法は、戦闘が初心者のうちは教えへんのが普通やねん。なんでかわかるか？」
大「・・・すぐ逃げに走ってまうから」
村「正解。ようわかっとるやん」
ですよね〜・・・
やって、こんなんあるなら絶対使いまくっていっこも戦わへんわ。前までの俺なら。
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べに(プロフ) - ゆうみさん» ゆうみさん、コメントありがとうございます！わああとってもうれしいです、励みになります！(；；)お話はまだまだ続くので、頑張って更新していきますね！ (2020年7月2日 1時) (
レス) id: e3692f9d07 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - とっても面白いです！シリアスなのにコメディタッチで、とっても読みやすいしとにかく物語に引き込まれました！一気に読み進めて続きが楽しみです！更新頑張ってください♪ (2020年6月30日 21時) (レス) id: bea5fb83fd (このIDを非表示/違反報告)
べに(プロフ) - ココナッツさん» わーーんめちゃくちゃうれしいですうう(；；)ありがとうございますなのです！(エルちゃん風) (2020年6月22日 21時) (レス) id: e3692f9d07 (このIDを非表示/違反報告)
ココナッツ(プロフ) - べにさんお疲れ様です！私個人の意見ですが、もうこれは無料で読めるアプリの域を超えているような素晴らしさなのです(エルちゃん風) (2020年6月21日 8時) (レス) id: 5d604581ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：べに
| 作成日時：2020年5月22日 21時
