ひゅん ページ24
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擦りむいた膝の処置はAさんにしてもらって、もうすぐ昼休みが終わるという頃に教室に戻ってきた。
俺は全然腹も減らへんし
正直授業受ける気なんか起きひんけど。
時間差で先に戻ってたAさんは、俺の分の弁当も当然のようにもりもり食べてはる・・・タフやわホンマ・・・
男「おー、お前どこ行ってたん?」
大「え?や、べつに」
男「どーせ星野エルとなんかしてたんだろーよ・・・あの後女子たちが星野居なくなったーっつって大騒ぎだったぞ」
大「・・・げ」
男「げじゃねーよ」
げらげら笑い出すツレたちは相変わらずうるさいけど、おかげで俺が失踪してたこともただの笑い話みたいになってて助かる。
大「・・・そーいやあの地震ってなんやったん?」
男「ん?あー、なんやようわからんけど震度5弱やって。わりと揺れたよなー」
震度5弱。
時空間歪ませてんねんからそんくらいのパワーはあんのかなあって。
オロチとかいう大蛇が開けた境門の大きさを思い浮かべると、納得はいく。
一度魔界とつながってしまえば、その扉が閉じるまで垂れ流しになる魔力のにおいによって、元から地上におる化け物たちも引き寄せられてくるらしいから。
ほんま、あのまま横山さんが来てくれへんかったらって思うと・・・
考えただけで股間がヒュンってなるわっ
女「あれぇエルちゃん!どこ行ってたの〜探したよ」
「ごめんなのです。ちょっと体調不良だったのです」
女「そっかあ、気をつけてね?」
食堂から戻ってきた女子たちに囲まれてるAさん。
行儀悪く箸で突き刺したたまご焼きを
次から次へと口に放り込んでる。
食べ方がアレなのはいつものこととして、この時はべつに、彼女のようすに変わったところは無いように思っていたけど。
そのまま5限目の授業に入って、俺は昼寝タイム。
古文のオバちゃん先生の話し声をBGMに、浅いところを行ったり来たりでうとうとしていたら、急に。
がしゃんと、何かが倒れたような音がして
びっくりして飛び起きた。
「・・・・・」
先「星野さん?ちょっと、星野さん大丈夫?」
女「エルちゃん?」
ざわざわと落ち着きのない教室。
寝ぼけまなこの視界の先、
固い床の上に椅子ごと倒れこんで
いつにも増して青白い顔をしたAさんが居て、
大「っ・・・!!」
一気に冷や汗が吹き出て、背筋が凍った。
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べに(プロフ) - ゆうみさん» ゆうみさん、コメントありがとうございます!わああとってもうれしいです、励みになります!(;;)お話はまだまだ続くので、頑張って更新していきますね! (2020年7月2日 1時) (レス) id: e3692f9d07 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - とっても面白いです!シリアスなのにコメディタッチで、とっても読みやすいしとにかく物語に引き込まれました!一気に読み進めて続きが楽しみです!更新頑張ってください♪ (2020年6月30日 21時) (レス) id: bea5fb83fd (このIDを非表示/違反報告)
べに(プロフ) - ココナッツさん» わーーんめちゃくちゃうれしいですうう(;;)ありがとうございますなのです!(エルちゃん風) (2020年6月22日 21時) (レス) id: e3692f9d07 (このIDを非表示/違反報告)
ココナッツ(プロフ) - べにさんお疲れ様です!私個人の意見ですが、もうこれは無料で読めるアプリの域を超えているような素晴らしさなのです(エルちゃん風) (2020年6月21日 8時) (レス) id: 5d604581ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:べに | 作成日時:2020年5月22日 21時