天変地異に似た ページ23
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物の怪は、さっきまでの威勢が嘘のように、シューシューと音を立てながら木陰の中へ後ずさる。
残った頭が切り落とされた首を咥えて引きずり
そしてその境門の黒いもやとともに
すうっと溶けるようにして消えていった。
ちゅんちゅん、きこえるのは鳥のさえずり。
キーンコーン・・・と、初等部のほうから昼休みを告げるチャイムが響いてきた。
大「っ・・・」
なに、この、人。
味方とはいえ怖すぎん？？？
あんな意味わからんくらい強いバケモノを一瞬で黙らせて、挙句戦意を喪失させるなんて・・・マジでどういうことなん？
とりあえず助かった、というか
俺、生きてる？って、
自分の手のひらを見て確かめたら
なんや急に膝が震え出して
草の上に尻もちをついてしまった。
Aさんもほっとしたようにため息をつく。
武器を下ろし、体操服の裾で顎先に伝うとうめいの汗を拭う・・・ナイスおへそ。ナイスくびれ。
「裕さん、今日は午後からだったはずじゃ」
横「ああ、たまたま調べたいことがあってな。早めに来て図書室入ろうと思ってたんや・・・それが功を奏したわ」
A、よう頑張ってくれたな。
そう言って横山さんはいつものように頭を撫でる。
Aさんは難しい顔をしたまま、じっと地面を見つめている。
横「大倉も、腕の一本や二本はちょいと覚悟したけど、軽傷でよかった」
大「・・・うん」
横「あれはかつて、この国に降りた神が倒した大蛇の末裔のようなものでな。
地上からは退いたものの
あんなもんは、天変地異が起きるときくらいにしか姿を見せん。
・・・大倉。お前、何かしたんか？」
何かって。
・・・そんなん言われたら、直近で思い当たるのはひとつしかない。
大「・・・・・」
「裕さん、それについては屋敷に帰ってから詳しく話をしたいのです」
横「わかった」
「それと、
・・・翡翠丸のことについて、聞きたいことがあるのです」
Aさんの言葉に、横山さんはふっとちいさく笑って、それから踵を返した。
去っていくその背中を、俺はぼんやりとして見送る。
・・・ヤバイ、疲れた。
翡翠丸を鞘に納めるとき、目に入った
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べに(プロフ) - ゆうみさん» ゆうみさん、コメントありがとうございます！わああとってもうれしいです、励みになります！(；；)お話はまだまだ続くので、頑張って更新していきますね！ (2020年7月2日 1時) (
レス) id: e3692f9d07 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - とっても面白いです！シリアスなのにコメディタッチで、とっても読みやすいしとにかく物語に引き込まれました！一気に読み進めて続きが楽しみです！更新頑張ってください♪ (2020年6月30日 21時) (レス) id: bea5fb83fd (このIDを非表示/違反報告)
べに(プロフ) - ココナッツさん» わーーんめちゃくちゃうれしいですうう(；；)ありがとうございますなのです！(エルちゃん風) (2020年6月22日 21時) (レス) id: e3692f9d07 (このIDを非表示/違反報告)
ココナッツ(プロフ) - べにさんお疲れ様です！私個人の意見ですが、もうこれは無料で読めるアプリの域を超えているような素晴らしさなのです(エルちゃん風) (2020年6月21日 8時) (レス) id: 5d604581ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：べに
| 作成日時：2020年5月22日 21時
