視線 ページ4
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明るく人懐こいカレンは、
昔から男女を問わない人気者で。
それに比べて俺なんて
ただのモブキャラ背高ノッポやったし
やっとこうしてイケメンデビュー(?)を果たしたかと思いきや、予想外の荒波に揉まれまくってるし！
(実際はチューすらしたことない清純ボーイやのに！)
いや、まじで先入観よ・・・
高校デビューと銘打って金髪になんかせんかったらよかった！！！！
「・・・？」
こうなったらヤケ食いや！言うて
ツレもドン引きする勢いでカレーと唐揚げ丼
交互にがっついてたら、
なんというか、ただならぬ気配、というか、
視線を感じて顔を上げた。
学園の食堂。
外の光が飛び交う空間で、だらけた昼休みを過ごしとるのは高等部の生徒だけやない。
大学・・・院生、やろか。
その人は俺を、俺のほうを、
なにやらじっと見つめていた。
白い肌、赤い唇。
黒々とした目――――
まるで作りもののような、青年。
目が合った、
その次の瞬間にはもう視線を逸らされていて
なんとなく、ちいさな引っかかりを胸に残したまま、
俺も視線をカレーに戻した。
放課後。
宣言通り俺のクラスまで迎えにきたカレンに引っぱられて、冷やかされつつ下校。
周囲は俺が・・・俺とカレンが付き合ってた(秒で別れた)ことなんて１ミリも知らん。
幼なじみ、なんてありふれた少女漫画みたいな関係性は、昔からよくからかわれてる。
香「でね、その時ヨウコがねー」
相変わらずカレンはよくしゃべる。
たのしいことも哀しいことも
彼女はこうして俺に話して
いつでも共有しようとしてくれた。
友だち、とはまた違う距離感。
きっとこれは、俺だけの特権・・・知らんけど。
香「ちょっとたあくん！聞いてるの？」
大「聞いてるやんか・・・ヨウコちゃんがなんて？」
香「えっと、ヨウコが５組の小林くんをデートに誘ったんだけどー・・・」
―別れよう―
18年分の勇気を集めて告って、
その後フラれたとはいえ。
こうしてなーんも変わらん関係性で。
何ひとつ煩わしさを感じさせへんまま彼女のそばに居られているというのに、
あのときの、あの言葉を聞いた瞬間の目まぐるしい絶望がふいに襲ってきては、死にたくなるほどの虚しさに食べられてしまう。
・・・今晩もクマサンに慰めてもらうコースやな。
となりでニコニコしてるカレンのことは、悔しいけどやっぱり好きやし、かわいくてたまらんのやけど！
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べに(プロフ) - 稲妻さん» わ〜！ありがとうございます！！気まぐれ更新ですが楽しんでいただけるよう頑張りますね〜！！ (2020年2月16日 23時) (
レス) id: e3692f9d07 (このIDを非表示/違反報告)
稲妻(プロフ) - めっちゃ面白いです！更新楽しみにしてます！ (2020年2月16日 15時) (レス) id: b45af291eb (このIDを非表示/違反報告)
べに(プロフ) - megumonkeyさん» はじめまして！コメントありがとうございます〜！！わたしの趣味全開ですが、そう言って頂けるととってもうれしいです…！気まぐれな更新にはなると思いますが、楽しんで頂けるようがんばります！(^^) (2020年2月13日 0時) (レス) id: e3692f9d07 (このIDを非表示/違反報告)
megumonkey(プロフ) - はじめまして。すごくスケールの大きい話でドキドキ楽しませて頂いてます。大倉くんがこれからどうなっていくのか、とても楽しみです。次の更新楽しみにしています (2020年2月12日 18時) (レス) id: fa40db60d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：べに
| 作成日時：2020年2月11日 23時
