思う秋 ページ23
kn side
季節は秋。
乾いた風が枯葉を揺らす。
os「…あれ、シッマ？」
そう声をかけられて振り返る。
kn「おー、オスマンか。」
os「なにしてんのこんなところで。
シッマが中庭におるなんて珍しくない？」
kn「…あー、いや別に？ぼーっとしとっただけやで。
お前こそなにしてんの」
os「俺は今Aさんのとこ行ってきた帰り」
kn「会ったん？」
os「？おん、ちょっと書類の手違いがあって」
kn「ほぉん、」
オスマンと2人廊下を歩く。
結局あれから１ヶ月。
Aと顔を合わせることは無かった。
os「…どした。なんかAさんに用事あったん？」
kn「いやそういうわけやないけど、全然見かけんなぁと思って。」
os「あー、確かに彼女、あまり部屋から出てくるイメージないもんね。
仕事も食事も基本的に自分の部屋でやってるらしいし」
そういやこの前もそんなこと言ってたな。
kn「あいつ、外に出んの嫌なんか？」
os「さぁ。聞いたことは無いけど。
てか、そんなに彼女のこと気になるなら会いに行けばええやん。
君ら夫婦やろ？」
確かに、聞きたいことは本人に直接聞くべきか。
kn「……けど俺、あいつの部屋がどこにあるとか知らんねんな」
立ち止まり、オスマンが驚いたような目で俺を見てくる。
os「えちょ待って、シッマ。まさか、Aさんに会いたくて中庭に…」
kn「え」
os「いや、何も言うな。行ってこい。」
オスマンはポケットから手帳を出してページを1枚破ると、ペンを走らせ俺の手に握らせた。
そして俺の肩を叩き、なんとも言えない感じのキメ顔をして風のように去っていった。
kn「なんやあいつ。」
もう見えなくなったオスマンの背中に向けてそう呟く。
握らされた紙切れを開くと、そこにはAの部屋までの道のりが書かれていた。
…せっかくやし、ちょっと顔見に行ってみっかな。
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イデア(プロフ) - めさん» な、なんだってーー！！？(((すいません初コメにテンションが上がってしまいました、ありがとうございます…！！励みになります！ (2022年8月21日 0時) (
レス) id: 8186d383a3 (このIDを非表示/違反報告)
め - この作品ほんと大好きです (2022年8月21日 0時) (レス) @page47 id: b02816ae41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イデア | 作成日時：2022年6月19日 0時
