32粒。 ページ32
くふふと笑いながらその大きな手で目元を拭いてくれる。
あれ、あたし注射打ってた時からの記憶がない…
途中で飛んじゃった？
無痛覚症なのに意識飛ぶなんてあるっけ。
それでも今いるところは間違いなくあたしのベッドだから、寝るなり何なりして記憶がないんだろな。
初めてだ、こんなの。
もしかしてあたしにも時間がなくなってきてたりしてね。
『大丈夫やで、泣かんでも』
｢…やっぱ泣いてた？｣
『何回呼んでも起きひんし涙零れてくるし焦った』
あれは夢だったのか。
夢というより過去か。
どうりでリアルなわけだ。
｢ねぇなんでここに来れたの、扉ダメでしょ？｣
ん、と流星が顎で部屋の真ん中を指した。
ものの見事なほど、グルグルにかけられていたチェーンが無様に床に落ちている。
｢…え？解いたの？｣
『うん、切った』
｢切ったって、｣
『暇なんやもん。1人』
あっけらかんという彼の左手。
鮮やかなほど赤かった。
｢流星、止血…！｣
『ええねん』
｢良いわけない！｣
『痛ないねん。何も』
え？
痛く、ない。
｢無痛覚症…？｣
『かなぁ』
感覚が麻痺して。
その状態が通常になって。
痛みを感じなくなる。
流星もまた、あたしと同じ位置に1歩進んできてしまった。
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浅野(プロフ) - カジャさん» 画像戻したのですね…！カジャさんの思い通りにやってくださいね(⌒0⌒)／~~ (2019年6月24日 22時) (
レス) id: 5193938615 (このIDを非表示/違反報告)
浅野(プロフ) - カジャさん» そうなのですか、！ならいいと思います！私の意見だけを使っていても他の読者さんは楽しめないと思いますので、どうぞ使ってください(^_^)/ (2019年6月10日 23時) (レス) id: 5193938615 (このIDを非表示/違反報告)
カジャ(プロフ) - 浅野さん» 本人ですね…ダメ元で画像申請しましたが許可が降りたので使用していました。ですが他の方が疑問に思う以上消させていただきます。すみません。 (2019年6月10日 23時) (レス) id: 94c6d0cc26 (このIDを非表示/違反報告)
カジャ(プロフ) - お酢んさん» ありがとうございます。ファンタジーなので共感は出来ないかもしれませんが…楽しみにしていただけたら嬉しいです´`* (2019年6月10日 23時) (レス) id: 94c6d0cc26 (このIDを非表示/違反報告)
浅野(プロフ) - 本人様の画像を使うのは良いのですか？それとも画像は御本人ではないのですか？ (2019年6月10日 22時) (レス) id: 5193938615 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カジャ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kajya1734
作成日時：2019年6月1日 0時
