15.手を抜いた ページ15
「よーし」
と弓道場に響き渡る声
揺らいだ気持ちに
私は動揺した
湊に、なんて事を思ってるんだ
「Aさん、大丈夫？」
すると、山之内君が私の顔を覗いた
「え、あ、うん
ちょっとぼーっとしてた」
一旦、中断した説明会
「なら、いいんだけど…
湊の方は大丈夫かな」
「湊…？」
「うん、今更衣室にいるんだ」
私は山之内君と一緒に更衣室に向かった
既に静弥もいた
「湊、大丈夫かな」
「わからない」
大丈夫な訳が無い
そう思っていても出てくるのはその言葉だけ
静弥が扉に手をかけたその時
「弓引きとして恥ずかしくねえのかよ！｣
「俺はもう弓引きじゃない！」
勢いよく開いた扉の先にあったのは湊と小野木君の姿
「み、湊！」
山之内君の声に聞く耳も持たず
体操服を静弥に渡すと、湊は弓道場を後にした
「竹早君、彼はもしかして」
「早気です」
私は小野木君の前に立った
「湊が一番分かってると思うから、関係ない人は口挟まない方がいい」
私は小野木君の鋭い目をしっかり見た
「なんだよ、てめえだって関係ねえじゃねえか」
「関係ない…？」
私は自分の手を強く握った
淀んだ空気が私達を支配する
「てか、お前も手抜いてただろ」
私は肩を揺らした
私は、手を抜いた…？
言い返せない自分が嫌になる
手を握る強さは増していくばかり
「中途半端な奴がやるんじゃねえよ」
「…中途半端なんかじゃない」
今までの弓道が中途半端な筈がない
「私は、小野木君みたいに全てを熱血にやる事が頑張る事だとは思ってない」
「辞めるんだ、A」
静弥に肩を掴まれる
「ちょっと、頭冷やしてくる」
私は何も考えぬまま、弓道場を後にした
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雪見(プロフ) - とても面白いです！！更新頑張ってください！！！ (2018年12月31日 0時) (
レス) id: 27975a6d3f (このIDを非表示/違反報告)
ひなか。(プロフ) - ゆりあさん» コメントありがとうございます！！静弥君いいですよね！十話号泣でしたもんｗでも、みんないいので推し定まらないです…笑更新頑張ろうと思います！ありがとうございます ´ω` ) (2018年12月27日 2時) (レス) id: 170cdda07e (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - コメント失礼いたします！静弥君いいですよね！私は箱推し寄りの静弥、本村部長推しです！！作品の更新頑張って下さい！ (2018年12月24日 17時) (レス) id: d2747e2ebf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひなか。 | 作成日時：2018年12月23日 18時
