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「こら!邪魔しちゃダメでしょコナンくん!」

「ら、蘭姉ちゃん!!」


振り返ればそこには蘭。

他のお客さんに迷惑をかけていると思われたのだろうか。腰に手を当てて頬をふくらませている。

そして蘭は、小日向の方へ顔を上げ、一瞬停止してからぱちくりと目を瞬かせた。


「あれ?小日向さん?」


話したこともないクラスメイト相手に言葉に迷ったのか、小日向は口を開いたが結局何も言わず気まずそうに目を逸らす。

そんな彼女を気にせず、蘭はパフェの横に広げられた教科書に目をやった。


「あ、数学!今回の範囲難しいよね!」

『え?』

「え?」

『あ、うん…?そうだね…?』


小日向はぎこちない笑顔で曖昧に頷く。

こいつ絶対どこか難しいんだって思ってるだろ…

けど、小日向が俺以外のクラスメイトと喋っているのは初めて見る気がする。いつも1人でいるし。


なんていうか、敵視していた俺は別として、同い年と喋るのは苦手なのかもしれない。

今まで友達いなかったのかな、とあまりにも失礼なことを考える。

すると、小日向が俺に視線を投げながら蘭に言った。


『毛利さん、その子って毛利さんの弟?』

「コナンくん?違う違う!わけあって預かってるの!」

『それっていつから?』

「へ?」


小日向が綺麗な瞳を細める。

その奥に尖ったなにかに、嫌な予感が身体中を駆け巡った。

まさかこいつ…!なにか勘づいてるんじゃ…!

そう考えた瞬間、彼女は俺に目をやって言った。


『…工藤が学校来なくなったあたりから?』

「あ、うん!それくらいだったよ」


ドクンと心臓が跳ねた。

へぇ、という声と共にどこかで見たことのある冷たさを含んだ視線が俺を射抜く。

背筋を冷や汗が伝った。

まずい。絶対バレかけてる。江戸川コナンが工藤新一だと疑ってる。

ダメだ、小日向は安室さんと繋がってる可能性もある。バレるのだけは避けたい…!


「Aお姉さ───っ」


しかし、なにか言おうと彼女の名前を口にした時だった。

言葉の続きは突然耳をつんざいた悲鳴により掻き消された。

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設定タグ:名探偵コナン , 降谷零 , 安室透   
作品ジャンル:恋愛
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紅个 - 面白いです! 頑張ってください。 (7月18日 9時) (レス) @page2 id: 5d6bcaafb9 (このIDを非表示/違反報告)
紅狐 - ◎ (7月18日 9時) (レス) @page2 id: 5d6bcaafb9 (このIDを非表示/違反報告)
紅湖 - 面白い (7月18日 9時) (レス) @page2 id: 5d6bcaafb9 (このIDを非表示/違反報告)
カルビ(プロフ) - はい!降谷さん格好よく書けてます!!大好きです!!良かったらボードで話しませんか?降谷さん語りましょう!! (2019年4月8日 16時) (レス) id: 36c4c5cb96 (このIDを非表示/違反報告)
立夏(プロフ) - 1さん» ありがとうございますー!続編でも頑張りますね!よろしくお願いします! (2019年4月5日 21時) (レス) id: 4a977019e9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:立夏 | 作成日時:2019年3月3日 21時

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