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『…へ?』


目を丸くして彼女の顔を見た。

世良さんはドアを押し開けて部屋の中に入ってくる。

調べてほしい人って…


『なんで私に?』

「だってキミ、そういうの得意なんだろ?」

『は…』

「さっきのパソコンの画面。あれ、警視庁のデータベースだよね」

『…!』


やっぱりあのとき見られてた…!

奥歯を噛んだ私を気にせず、世良さんはつらつらと並べる。


「警備員の男性がいたの覚えてる?あの人の経歴を探ってほしいんだ」

『…警察に頼みなよ』

「いいじゃないか。口止め料だと思って協力してよ」

『……』


しばらく目を逸らさずに沈黙状態が続く。

やがて私はため息をつき、部屋の奥へと戻った。

仕方ない。今回だけだ。パソコンを取り出して電源をつけた。


『パソコンの画面は覗かないでね』

「なんで?」

『情報の集め方は企業秘密なの』

「あぁ…わかったよ」


警備員の男…確か名前は…

いつもやっている通りに男の個人情報を探っていく。

すると、集中したいのに世良さんがまた口を開いた。


「さっきは悪かったね」

『…なにが?』

「ほんとは最初から小日向さんのことは疑ってなかったんだ。キミが教室にいなかったのは精々5分。離れた倉庫まで行って人を殺すのは無理だからね」

『え…?じゃあなんであんなに…』

「キミの正体が少しでも知れたらと思ってね。おかげで見当がついたよ」


世良さんは、机に頬杖をつき、薄く笑って言った。


「キミは安室さんの協力者だろう」

『へ…』


思わずタイピングの手を止めて顔を上げる。

当たらずとも遠からず。なんと返せばいいのか躊躇っているうちに彼女は続ける。


「それとも情報屋かなにかかな。探偵をやってる安室さんに協力してるんじゃないのかい?今みたいに」

『………あー、うん。そんな感じだね』


本当は協力相手は探偵の安室透ではなく警察の降谷零だが、今はそういうことにしとこう。

向こうから都合のいい答えを用意してくれて助かった。

視線を画面に戻して作業を続ける。

やっぱりね、と世良さんは満足そうに笑い、立ち上がった。


「あぁ、それ、もう大丈夫だよ。ありがとう」

『え?』

「事件はとっくに解決してるからね。犯人ならさっき警察の人が連れてったよ」

『…はい?』


…解決した?じゃあ私はずっと必要のないことをしてたの…?

彼女を見つめたままで固まる。

あぁ、やっぱりこの人は探偵だ。自分のペースに相手を落とし込むのが格段に上手い。

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設定キーワード:名探偵コナン , 降谷零 , 安室透   
作品ジャンル:恋愛
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カルビ(プロフ) - はい!降谷さん格好よく書けてます!!大好きです!!良かったらボードで話しませんか?降谷さん語りましょう!! (4月8日 16時) (レス) id: 36c4c5cb96 (このIDを非表示/違反報告)
立夏(プロフ) - 1さん» ありがとうございますー!続編でも頑張りますね!よろしくお願いします! (4月5日 21時) (レス) id: 4a977019e9 (このIDを非表示/違反報告)
1 - すっっっっっごいきゅんきゅんします!毎日楽しみにしてます。応援してます! (4月5日 6時) (レス) id: 1e43368747 (このIDを非表示/違反報告)
立夏(プロフ) - 泉夜 綴禮@tudureさん» わ〜!神作だなんてありがとうございます!!評価まで押して頂けてとっても嬉しいです!これからも精進できるよう頑張りますね!! (4月4日 20時) (レス) id: 4a977019e9 (このIDを非表示/違反報告)
泉夜 綴禮@tudure - これは神作ですね!一番右の星不回避です('-' (4月4日 19時) (レス) id: 4933786ec3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:立夏 | 作成日時:2019年3月3日 21時

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