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「…いや、いい。とりあえず、監視カメラの映像を…」


しかし、そう言って安室さんがスマホの画面を開いた時だった。

彼の動きがまたしても止まった。

…なんだ?なにかあったのだろうか。


「安室さん?」

「……発信機の電源が付いた」

「…はい?」


今発信機って言ったか…?安室さん、Aにそんなもん付けてるのか!?

公安って…と若干引きかけていたところを、再び歩き出した安室さんが言う。


「勘違いしないでくれよ。
念のために持たせてるだけだし、Aが電源を入れた時にしか居場所はわからない」

「へえ…」


そして、それの電源がついたと…え?待てよ、だとしたら…!


「Aお姉さんは無事なんだね!?」

「誘拐犯が別の場所で電源を付けたんじゃない限りね」


冷静な一言にぐうの音も出ない。

そりゃそうだ。でも、これで1歩前進した。


「とりあえずそのGPSを追いかけるんだね?」

「そうだね、まだAを攫った奴らの狙いはわかってないから…上に車を止めてある、急ごう」


そう言って駆け出した安室さんの後を追う。

階段を上れば、すぐにいつもの白いスポーツカーが見えた。

俺がシートベルトを締めるのも待たずに、彼は車を発信させる。

乾いたエンジン音を聞きながら、地図を映し出している安室さんのスマホを覗いた。

場所はそう遠くない。都内の海岸沿いだ。


安室さんの表情は険しく、車に乗ってから何も喋らない。

正直、激昂していない方が逆に怖い。

鋭い眼光が首都高のずっと向こうを射抜いている。


「…公安の協力者だってことがバレた、とかじゃないよね?」


俺が安室さんの横顔を伺いながらそう聞けば、彼は睨みを緩めずに答える。


「どうかな、公安には犯人からの連絡からは来てないけど…
というか、君たちはいつの間にそんなに仲良くなったたんだい?
当たり前のようにAが僕の協力者だって知ってるし。
少なくともAはあまり君のことを気に入っていなかったように思うんだけど」

「えっ!?あ、いや、それは…
協力者だってことを知ったのはたまたまだよ!
ぼ、僕に電話が来たのも連絡帳の1番上にあったからじゃないかな!?ほら、江戸川って頭文字“え”だから上の方にあるでしょ!」

「へえ…まぁ今はそういうことにしといてあげるよ」


こっっわ。

誤魔化せたような誤魔化せてないような微妙な空気に冷や汗が流れる。

すると、安室さんが話を元に戻した。

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設定タグ:名探偵コナン , 降谷零 , 安室透   
作品ジャンル:恋愛
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紅个 - 面白いです! 頑張ってください。 (7月18日 9時) (レス) @page2 id: 5d6bcaafb9 (このIDを非表示/違反報告)
紅狐 - ◎ (7月18日 9時) (レス) @page2 id: 5d6bcaafb9 (このIDを非表示/違反報告)
紅湖 - 面白い (7月18日 9時) (レス) @page2 id: 5d6bcaafb9 (このIDを非表示/違反報告)
カルビ(プロフ) - はい!降谷さん格好よく書けてます!!大好きです!!良かったらボードで話しませんか?降谷さん語りましょう!! (2019年4月8日 16時) (レス) id: 36c4c5cb96 (このIDを非表示/違反報告)
立夏(プロフ) - 1さん» ありがとうございますー!続編でも頑張りますね!よろしくお願いします! (2019年4月5日 21時) (レス) id: 4a977019e9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:立夏 | 作成日時:2019年3月3日 21時

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