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『ちょっと降谷さんそれ私のハラミ！！』
｢知るか早いもん勝ちだろ｣
『なにそれありえない！ていうかハラミはもうちょっと焼いた方が美味しいんですよわかってないな！！』
｢別にいいだろ！俺はこれくらいの方が好みなんだ！！｣
そのまま中身スッカスカの口喧嘩を始める二人。
そういえば彼女がまだ公安にいた頃に焼肉に来た時もこんな調子だったなぁと思い返す。
と、慌てたように隣の新人が俺に耳打ちしてきた。
｢あ、あの美人どなたですか…！？
なんか皆さん知ってるっぽいですけど…！｣
｢…お前、組織壊滅作戦直後のあのラブシーンを見てないのか…？｣
｢え…？直後は現場にはいませんでしたけど…｣
なるほどな、と頷いた。
燃えるビルの前、朝日が差し込む中のあの熱烈なラブシーン。
彼女の左手が動かない理由を、彼女が公安を去った理由を、２人がずっと両思いだったことを知っていた俺たちは全員揃って号泣不可避だった。
結構な人数の屈強な男達が号泣している図はなかなかのものだったのだろう。
FBIの面々にドン引きされた。
しかし警察官の１人が事情を教えてやれば向こうもわんわん泣いていた。
アメリカンな彼らは拍手しながら泣いていた。
気づいた降谷さんが傷だらけの体でダッシュで逃げようとして止めるのにかなり苦労した。
｢彼女は降谷さんの恋人だ。
俺達が彼女のことを知っているのは彼女が元公安警察だからだ｣
｢え、恋人！？｣
素っ頓狂な声を上げた新人は再び彼女の方を見る。
へぇ〜と感慨深そうに声を上げた。
｢美男美女ですね〜！｣
｢…………まあな｣
｢え、なんですか今の間は｣
｢いや…まぁ見てればわかるだろう｣
赤井Aは相当な美人だ。
それは認める。しかし如何せん残念なのだ。
降谷さん達はいつのまにか戦争を終わらせて遠くの席の男女を見ている。
『あれ最近話題の芸能人カップルじゃないですか？美男美女って言われてる』
｢は？どれ｣
『どこに目つけてんですか端っこのテーブルですよ』
｢あぁあれか。…お前の方が可愛いな｣
『降谷さんの方がかっこいいですね』
新人が凄まじく微妙な顔になった。
気持ちはわかる。
｢すごいバカップルですね…｣
｢お互いの顔が大好きなんだ…しかも本当に顔がいいから誰も何も言えない｣
なんというかまぁ残念なカップルである。
とはいえ、公安をやめた時の彼女のボロボロ具合を知っている俺はその元気な姿に少なからず安心していたのだった。
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びびか(プロフ) - この作品の作り込みが凄すぎて本当に好きです。。素敵な作品に出会えて良かったです！ありがとうございました！ (2023年3月27日 20時) (
レス) @page32 id: b527a1d6e3 (このIDを非表示/違反報告)
わか - 想像するだけでこっちが照れてくる (2021年12月7日 15時) (レス) @page30 id: 9e519c38d5 (このIDを非表示/違反報告)
よる - ほぉ…これが降谷さんとの至高の領域だな？？？ちょっと最上級の語彙力調達してきますね？手持ちの語彙じゃこの素晴らしさは語れないので！！！！ (2021年4月30日 23時) (レス) id: 6e0ab3a00d (このIDを非表示/違反報告)
立夏(プロフ) - あむむさん» 完結してからしばらく経ってるのに見つけてくれてありがとうございます…！！そんなに褒めて頂けるなんて嬉しすぎて私の心臓が取れます…！25機も消失してご無事ですか！？笑 最後まで読んで下さりありがとうございました！！ (2018年11月9日 17時) (レス) id: 0fab2bc529 (このIDを非表示/違反報告)
あむむ - 初めまして。どうにもこうにも我慢出来なくてコメント失礼します！泣きましたキュンキュンしました心臓取れました辛すぎましたその文章力に脱帽しました！25機くらいは消滅しました…！完結おめでとうございます。お疲れ様でした！ (2018年11月8日 21時) (レス) id: eaf01be664 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：立夏
| 作成日時：2018年9月21日 21時
