溺愛注意報《3》 (ページ15)

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＊*104 廉side ページ15

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ガキかよ、と自分自身に突っ込みたくなる。

こんな駆け引きみたいなことして

しかも大コケして、滑稽すぎる。

返事はいつまでも待つ、って言ったのは

どこのどいつや？

完全に脈ナシの態度を取られたからって

他の男といい雰囲気なってるのを目撃したからって

こんな自暴自棄なことして情すぎるやろ…。

ダメや、とりあえず早く話を切り上げて

シャワーでも浴びて頭冷やそ…。

そんで、ちゃんと謝ろう。

酷い態度取ってごめんって。

｢…で？話って何？｣

とにかくこの場から逃げ出したくて

話を終わらせるように切り出す。

｢…ううん。何にもない｣

｢…いや、さっきあるって言ってたやろ｣

…A？

俯いたまま、一向に顔を上げようとしないA。

そっと、肩に手を伸ばした時だった。

｢…な、無くなった｣

泣き声に混じったような

消え入りそうなAの声が聞こえたのは。

…待って、もしかして…泣いてんの？

｢…A…何泣いてんの？｣

間違いない。

Aは小さな肩を震わせて

俯きながら泣いていた。

…俺、最低や。

嫉妬して当たって

好きな女の子を泣かせてしまった。

一気に我に戻り

先ほどまでの自らの言動に罪悪感がフツフツと

湧き上がってくる。

俺はとっさにAを抱きしめた。

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