溺愛注意報《2》 (ページ34)

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もう一度、永瀬廉という男の人を好きになりたい。

｢···やばい｣

廉くんが呟いた一言。

｢嬉しすぎてニヤけるの止まらんわ｣

次の瞬間

私は苦しいくらいに抱きしめられた。

｢いつでも待つし。

もう、そんなこと言ってもらえるだけで爆発しそ｣

｢れ、廉くん、苦しいっ···｣

｢···ごめん。もうちょっとだけ｣

そう言って廉くんは心なしか力を緩めながら

ぎゅーっと抱きしめてきた。

行き場を失った私の手はだらしなくたれ下がり

解放される時を待つ。

｢あー、やば。風呂で頭冷やしてくるわ｣

｢う、うん｣

髪をクシャクシャと掻き

お風呂へ行ってしまった廉くん。

残された私は熱い両頬を手で覆い

力が抜けたようにソファに座り込んだ。

あ、ああ···どうしよう···。

｢私、とんでもないこと言っちゃったっ···｣

そ、それに廉くんは待っててくれるって···

でも、それに甘えてちゃダメだよね···

私も早く自分の気持ちを見つけなきゃ···！

パシっと頬を手で叩き、喝を入れる。

よーし！ご飯作ろうっ···！

私は立ち上がって晩ご飯の準備を始めた。

まさか翌日、あんなことが起きるだなんて

この時の私は思いもしなかった───。

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