明智くんの彼女3【俺スカ】 (ページ18)

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怖がりな彼女ページ18

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秀一side

｢うらめしや～｣

｢きゃっ｣

肝試し大会が始まってから数分。

Aと手を繋ぎながら歩いていると、突然木の陰から現れた幽霊。

まぁ、幽霊といっても生徒の誰かなんだけど。

この声からして駒井だな。

こんな定番な脅かしかし方されたって全然怖くないんだけど。

それに俺、幽霊とか心霊現象とか全然信じてないんだよね。

まぁ、俺の隣にいる子は別だけど。

｢しゅ、秀くんっ！お、お化けが‥‥！！｣

大きな瞳に涙をいっぱい溜めて、俺の腕にしがみつくA。

本当に怖いんだろうな‥‥。

『大丈夫だよ、俺がいるでしょ？』

少しでも恐怖を取り除いてあげたくて、優しく頭を撫でた。

『あとちょっとだから、頑張ろ？』

｢‥‥うん。‥‥腕、ギューってしてていい？｣

『もちろんいいよ』

そんな上目遣いでお願いされたら断れないでしょ。

まぁ、Aのお願いを断るって選択肢はないんだけどさ。

『じゃあ進もっか』

｢うん｣

懐中電灯の光を頼りに暗い林の中を進んで行く。

そしてそこから5分後、明かりに照らされたゴール地点が見えてきた。

うん、絵馬も置いてある。

『A着いたよ。あとは戻るだけだから』

並んでいる絵馬を一つ取ってポケットへ入れると、まだ少し怖がっているAの頭をポンポンとして今度はスタート地点に戻るため、また歩き出した。

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