21話 ページ22
｢つっかれた…｣
『え？』
俺の言葉に、目の前のAは不思議そうに振り返った。
そんな『早くないですか？』みたいな顔してんじゃねえよ。
着いてからノンストップでえげつない絶叫系の数々に連れ回されたら疲れるに決まってるだろう。
しかしその元凶は涼しい顔で足をまた別のジェットコースターに向けている。
｢お前体力おかしいんじゃねえの…｣
『普通ですよ？んー、やっぱり年の差ですかね』
｢シバくぞ｣
『冗談ですって！怒らないで下さいよ〜！』
へらへら笑っているバカ犬の頬を思いっきりつねりあげた。
こいつほんっと最近生意気になったな…
痛い痛いと手を叩かれてもしばらくそのまま抓る。
と、自分たちがいる場所の隣にあるものにふと気がついて手を離した。
｢じゃあA、休憩がてら次はこれにするか｣
『へ？なんですか？』
Aが俺の指差した方を向く。
そしてそこになにがあるのかを確認した瞬間、みるみるうちに青ざめた。
『お化け屋敷じゃないですか！？やだやだやだ絶対やだ！！！！どこが休憩なんですか！？もっとボートとかにしましょうよ！？』
｢大丈夫大丈夫、そんなに怖くないから｣
『いやこれ見るからに本格的なやつじゃないですか！！降谷さん、ホラー映画といいお化け屋敷といいそういうの好きなんですか！？』
｢別にそんなことはないが｣
そんなことはないけどびびってるAの反応見るのは楽しいしな。
本気で逃げようとするAをズルズル引きずる。
やだやだゾンビに食べられる〜なんてバカなことを言ってる彼女を列の最後尾に立たせた。
｢お前いつも拳銃ぶっぱなしてる癖にお化けが怖いのかよ｣
『だってお化けは銃で撃っても死なないじゃないですか！蹴飛ばしてもノーダメージでしょう！？』
｢お化け屋敷の中のお化けはダメージ食らうから蹴飛ばすなよ｣
こいつちゃんと見とかないとガチでお化け役の人たち蹴散らして逃げそうだな…
なんて、半分自分に言い訳をしてAの手を握る。
隣の肩がワンテンポ遅れて揺れた。
さっきまで青ざめてた癖に、一気に頬に赤みを戻してうぅーと唸る。
『このタイミングでそれはないでしょもう〜』
｢なにがだよ｣
『降谷さんってほんとずるいですよね、日本一ずるいですよ』
｢喧嘩売ってんのか？｣
ゴメンナサイ、と明らかに上部だけの謝罪が返ってきて、珍しく編み込まれた頭を軽くはたいた。
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立夏(プロフ) - 利茄さん» ありがとうございます！ (2020年4月23日 0時) (
レス) id: 4a977019e9 (このIDを非表示/違反報告)
利茄 - 面白い！ 青井と犬子は、吹きましたww もう、最高ぉーーーー！ もし、よかったら、私のも、読んで 下さい！ (まだ、完成してないけど) www (2020年4月22日 0時) (レス) id: 1a3e36626c (このIDを非表示/違反報告)
立夏(プロフ) - りーぬ@天使が尊いさん» ありがとうございます！！犬井犬子のくだりの時はたまたまポアロの近くを歩いてただけなので行ってないですよ〜！ (2020年4月8日 20時) (レス) id: 4a977019e9 (このIDを非表示/違反報告)
りーぬ@天使が尊い(プロフ) - すっっっっっっっごくおもしろかったです！！！！！31話で主人公ちゃんがポアロに行ったことないって言ってるんですけど犬井犬子のくだりのときに行ってませんでしたっけ？？思違いならすみません(((^^;) (2020年4月8日 16時) (レス) id: 181f09b6df (このIDを非表示/違反報告)
立夏(プロフ) - 立冬さん» お前wwwwありがとうございます！！！ww (2019年2月6日 17時) (レス) id: 4a977019e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：立夏
| 作成日時：2018年8月8日 22時
