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21.臙脂色 ページ23

「はい」

『うわ!』


窓際で待っていたAの額にチケットを押し付けた。

時刻は21:00。

Aも最近になってようやく人並み程度の書類整理が出来るようになってきて、思ったより早く仕事を終わらせた。

バカだけど、根性だけはあるから言われたことは全力でやろうとするのだ。バカだけど。

Aは大袈裟なリアクションを取りながらチケットを受け取る。



『ありがとうございます!…ってほんとにホラーにしたんですか!?』

「なんだよ苦手なのか?」

『んー…見たことないからわかんないです』

「じゃあこれも経験だな」

『えー!初めての映画館が血まみれなんてちょっとあれじゃないですかぁ!』


知るか。あれってどれだよ。

ホラーにするって遊園地で言ったろ。

別に俺だってホラーが好きなわけじゃないけど、こいつと恋愛映画やらを見るのはなんとなく気が引けた。


Aは目新しそうにキョロキョロと館内を見回しながら後ろをついてくる。

…ほんとに1度も来たことないのか。

よそ見してるせいでさっきから危なっかしい。



「ホラー映画如きでびびってたら公安なんて務まらないからな」

『うぇ!?そうなんですか!?
わかりました、頑張って耐えます!』

「じゃあ絶対悲鳴上げんなよ」

『うっ…しょ、承知しました』


いつもにも増して角度のおかしい敬礼をするA。

あー…でもこの映画、相当怖いって評判だったっけ。

しかしあえてそうとは告げずに話を進める。


「悲鳴上げたら罰ゲームな」

『ちょっと待って下さい何する気ですか!?』

「大丈夫大丈夫、軽いやつだから」

『絶対そんなことないですよね!?
こういう時の降谷さんは信用ならないってわかってきましたからね!?』


…こいつ最近なにかと口答えすること多くなってきたな。

いや、8割くらい俺がからかいすぎてることが原因だろうけど。

反応が面白いからついやりすぎるのだ。


キャンキャン騒ぐAの頭をいつも通り抑えつけて、その手にレモンティーを押し付けた。

22.朱華色→←20.赤褐色



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設定タグ:名探偵コナン , 降谷零 , 安室透   
作品ジャンル:恋愛
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如月.夜月(きさらぎ よつき)(プロフ) - 立夏さん» んふふ!良かった!同じですね(*´▽`*) (2021年1月20日 19時) (レス) id: 527cd6ca75 (このIDを非表示/違反報告)
立夏(プロフ) - 如月.夜月(きさらぎ よつき)さん» えっっっっめっちゃいいですねそれ最高ですね!!!??(笑)私もめちゃくちゃ見たいです!!!!!!! (2021年1月20日 2時) (レス) id: 4a977019e9 (このIDを非表示/違反報告)
立夏(プロフ) - ムースさん» わ〜!そんなにたくさん読んで頂けるなんて本当に嬉しいです!ありがとうございます! (2021年1月20日 2時) (レス) id: 4a977019e9 (このIDを非表示/違反報告)
如月.夜月(きさらぎ よつき)(プロフ) - 安室さん(怪我)、狂犬ちゃん(真顔)にお姫様抱っこされてほしいな… (2021年1月17日 13時) (レス) id: 527cd6ca75 (このIDを非表示/違反報告)
ムース - 3周目です!好きすぎる! (2020年12月12日 21時) (レス) id: 38b2fa8d4e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:立夏 | 作成日時:2018年7月6日 23時

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