54話 ▽アリスブルーの白雪 ページ11
降谷side
はぁ…っと息をついた。
拳銃を握っていた手から力を抜く。
やっと集まってきていた残党どもを片付け終えた。
さっきまで降っていた雪はいつの間にかほとんどやんでいる。
狙撃手の方はAのところへ来る前に片付けたから問題ない。
溶けた雪で濡れた前髪を掻き上げた。
俺に背を向けているAに目をやる。
…いい加減、話をしないといけない。
言葉にできる自信はないけれど、だからってこの状態が続いていいわけじゃない。
散々悩んだ。でももう覚悟は決めた。
｢A｣
名前を呼んで一歩近づく。
しかしその瞬間、Aがいきなり振り返った。
その顔は明らかに怒っていて、思わずビクリと足を止める。
反対に早足で俺の方に詰め寄ってきた彼女は、俺のことを勢いよく突き飛ばした。
｢うわ！？｣
突然のことにバランスを崩し、薄く積もった雪の上に尻餅をつく。
けれどAはそんな俺の胸ぐらを掴み、噛み締めていた唇を開いた。
『降谷さんの…綺麗な目が好きです』
｢…へ？｣
目を見開いた俺を置いて、A息を吸って続ける。
『困っていたらすぐに気がついてくれるところが好きです！
私が作ったご飯を美味しいって食べてくれるところが好きです！
笑うとちょっとだけ幼くなるところが好きです！
バカみたいに真っ直ぐな正義感が好きです！
出来ないことがあっても出来るようになるまで教えてくれるところが好きです！
自分だって疲れてるくせに周りのことばっか考えてるところが好きです！
いつもは厳しくてもうまくいくことがあれば褒めてくれるところが好きです！
褒める時に頭を撫でてくれるところが好きです！』
｢………｣
呆気に取られてなにも返せなかった。
言われたことを１度に処理しきれなくて、目を白黒させたまま固まってしまう。
Aが浅く白い息を吐く。その吐息は、少しだけ震えていて。
彼女は俺の襟を握ったまま小さな声で言った。
『まだ…足りませんか』
｢…え｣
『まだ足りないのかって聞いてるんです！！』
グイッと強い力で引き寄せられる。
今まで伏せられていたAの顔が、潤んでいる瞳が、やっと目に映った。
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かちかち太郎丸 - すきーーーーーー！！！！一気見させていただきました！！！！超絶大大大大好きです！！！ハッピーエンド最高すぎます、、、！素敵な作品ありがとうございます！ (11月22日 22時) (
レス) @page25 id: b4989b061f (このIDを非表示/違反報告)
みょん - 、、、天才がここにいる、、、終わりかたがすごい好きです！結婚後の話とか、映画の話とか書いてくれませんか、、、？ (2022年6月17日 16時) (レス) @page25 id: 932e0b63ac (このIDを非表示/違反報告)
じゃむ - 間違いなく天才。だいすきです。あなたの夢小説に出会えて幸せ。 (2022年6月12日 22時) (レス) @page25 id: efa5817db4 (このIDを非表示/違反報告)
七海(プロフ) - 映画見てなかったらごめんなさい！！！！！ (2022年4月24日 23時) (レス) id: 9795adedef (このIDを非表示/違反報告)
七海(プロフ) - 今日一気見したら、今年の映画っぽくてすご！って思いました！犬飼ちゃん降谷さん大好きです！！！ (2022年4月24日 23時) (レス) @page15 id: 9795adedef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：立夏
| 作成日時：2018年10月1日 22時
