輩先生と純情びっち【鬼滅の刃】

（34）不死川の黒歴史 ページ35

午後2時。



二人仲良く(仮)ソファに座ってSwitchのコントローラーを握る。


特にやることねぇし、昨日から今日にかけてまじで死ぬほど眠った綾瀬は元気が有り余ってるみたいでなんかさせないとうるせぇからスマブラすることにした。





キャラ選択のとき綾瀬から発せられた「不死川ってキャラないの？」って爆弾発言にはめちゃくちゃ笑わされた。


いつか不死川にチクッといてやる。






「あーもうやだやだ」


「そんな機嫌損ねんなって」





あんまりゲームに慣れてないらしく何回やってもぼろ負けする綾瀬。


それ見てケラケラ笑うと脛を蹴られる。

冗談抜きに痛てぇ。






「あ！」


「今度は何だ？」


「今日バイト」


「マジかよ」






「でも病み上がりだし人と接するから移しちゃダメだからやーすもっ」

そう言って綾瀬はなんかノリノリでスマホ持ってリビングを出る。



なにがなんでも電話内容聞かれたくねぇんだな。

相変わらずガードが硬い。






「休んでいいよーって。良い店長で良かったあ」


「遠いの？ここから」


「えー？秘密」






不死川に綾瀬のバ先聞き出せっていう超絶難関ミッションを与えられたがこれ無理じゃね。


でも達成できたら飯奢るって言われたから諦められねぇ。(ちょろい)






「ゲーム飽きた。

ねぇ卒アルとかないの？昔の写真とか」







高校時代から仲良かったんでしょ〜と言いながらまたソファに戻ってきて俺の隣に腰かける。


学年は違うが不死川も冨岡も煉獄も伊黒もキメ学出身だ。



写真は死ぬほどあるが……






「無理だ。見せたら不死川に殺される」


「なにそれ尚更気になるやつ」






中学のときの不死川は今ほど傷もないしそこまで荒れてなかったからめっちゃ可愛い顔してんの。


だから昔の写真は絶対誰にも見せんなと念を押されてる。






「えー残念……あ、」


「ん？…あ！！」






テレビ台の下に置いてあったアルバムを掴んだのは綾瀬の方が早かった。


こういう時ちっこいと便利だよな。



じゃなくて、






「え！みんな変わってないね〜煉獄先生とか特に。


……もしかしてこれ不死川先生？！

待って誰なのめっちゃ面白いじゃん」





そう爆笑するコイツの手からアルバムを取り上げる。

口止めしねぇと俺の命がない。






「綾瀬」


「はい」


「ぜってぇ不死川に言うなよ？」


「………はい」


「言うつもりだなお前」





仕方なくハーゲンダッツで口止めした。


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