肆拾参話 おはよう ページ3
チチチ、チュン
と、雀の鳴き声が聞こえる。
目を開けなくても、外が明るいのは何となくだけどわかる。
この独特な薬の匂いは、蝶屋敷だろうか。
脚がまだ少し痛い。思いっきり踏み潰されたから、完治は難しいかも。
『……んむぅ』
「菫ちゃああああああああん!!!」
『え⁉むぐっ!』
目を覚ました途端、大声で名前を呼ばれ、何か柔らかくも圧がすごい物に顔面が包まれる。
「菫ちゃああん!もう、すっごく心配したんだからね!脚は潰れてるし、全身血だらけだし、1週間は目を覚まさないし!」
『み、蜜璃ちゃん、苦しい……胸、苦しい……』
「本当に良かったああ!」
蜜璃ちゃんが話を全然聞いてくれない。流石会話の1人キャッチボール……。
「あら、菫さん起きたんですね」
『しのぶさん……助けて……タス……』
「そうですね。蜜璃さん、ちょっとだけ失礼しますね」
しのぶさんが蜜璃ちゃんを剥がしてくれた。マジで助かった。死ぬかと思った。
「脚の方は大丈夫ですか?」
『まだちょっと痛いですね〜。あ、包帯取っちゃうんですか?え、あの見たくないんですけど……。待って、話聞いて?』
「菫さんの脚は、まず骨が折れていて、内側の筋肉などがぐちゃぐちゃになっている状態だったんです。殆ど完治はできないような感じだったんですが……」
見たくないのに顔を無理矢理向けられた。痛いっす……。
「今は、骨が折れているだけですね。奇跡です」
は?
え?何?もしかしてあれ治ったの⁉ぐっちゃぐちゃだったけど⁉嘘じゃん!
「それともう一つ、緊急の柱合会議があるので、菫さんには"絶対に"参加して欲しいと」
『お館様がですか?』
「はい。私は一足先に報告に行きますので、菫さんは後で蜜璃さんと一緒に来てください」
そう言われた途端、私のお腹がぐぅ〜と鳴った。
「朝餉の支度をしておきますね」
『はい……』
とても恥ずかしいです……。
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たまごぼーろ(プロフ) - ウォルさん» ありがとうございます!テスト期間中((←ですが頑張ります! (2019年9月8日 21時) (レス) id: 69cc3fb36c (このIDを非表示/違反報告)
ウォル - 続編おめでとうございます!!! 続き楽しみにしてます((o(^∇^)o)) (2019年9月8日 19時) (レス) id: 6d590d31fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜乃茜 | 作成日時:2019年9月7日 21時