伍拾壱話 藤の家・前編 ページ14
「いいか?俺は神だ!お前らは塵だ!まず最初はそれをしっかりと頭に叩き込め!!ねじ込め!!俺が犬になれと言ったら犬になり、猿になれと言ったら猿になれ!!猫背で揉み手をしながら俺の機嫌を常に伺い、全身全霊でへつらうのだ。そしてもう一度言う。俺は神だ!!」
開口一番、一息でそう捲し立てた宇髄さんは、側から見れば完全に変人である。
ほらもうみんなぽかーんとしちゃってる。善逸とか「やべぇ奴だ……」とか思ってるよ、きっと。
「具体的には何を司る神ですか?」
「『((とんでもねぇ奴だ……))』」
炭治郎ってこんな子だったっけ……。
「いい質問だ。お前は見込みがある」
「(アホの質問だよ。見込みなしだろ)」
あ、なんか目眩が……。いかんいかん。
「派手を司る神……。祭りの神だ」
「(アホだな。アホを司ってるな。間違いなく)」
「俺は山の王だ。よろしくな祭りの神」
「何言ってんだ、お前……。気持ち悪い奴だな」
もう、馬鹿ばっか……。
善逸だけがまともだよ……。伊之助怒ってるけど君もアホだからね……。
「花街までの道のりの途中に藤の家があるから、そこで準備を整える」
そこでくるっと回り、「付いて来い」と言った宇髄さん。この人足速いんだよね〜……。付いて行けるかな。
フッ
走り出した私達は、きっと3人には消えたように見えているだろう。背後から、「えっ?消えた!!」と善逸の声が聞こえる。君たち常中会得したんちゃうんかい。
__________________
「遊郭に潜入したらまず俺の嫁を探せ。俺も鬼の情報を探るから」
アッ……。宇髄さんその言い方は語弊が……。
「とんでもねぇ話だ!!」
ほらぁ……。
言ったそばから善逸がブチ切れる。マジ藤の家の人に迷惑かかるから静かにしてくれ……。
「あ"あ?」
「ふざけないでいただきたい!自分の個人的な嫁探しに部下を使うとは!!」
始まってしまった……。
「はあ?何勘違いしてやがる!」
「いいや言わせてもらおう!アンタみたいに奇妙奇天烈な奴はモテないでしょうとも!!だがしかし!!鬼殺隊員である俺たちをアンタ嫁が欲しいからって!」
「馬ァ鹿かテメェ!!俺の嫁が遊郭に潜入して鬼の情報収集に励んでたんだよ!!定期連絡が途絶えたから俺も行くんだっての!」
一瞬だけ静かになった善逸。
「そういう妄想をしてらっしゃるんでしょ?」
「クソガキが!!」
2人とも辛辣だなぁ……。
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たまごぼーろ(プロフ) - ウォルさん» ありがとうございます!テスト期間中((←ですが頑張ります! (2019年9月8日 21時) (レス) id: 69cc3fb36c (このIDを非表示/違反報告)
ウォル - 続編おめでとうございます!!! 続き楽しみにしてます((o(^∇^)o)) (2019年9月8日 19時) (レス) id: 6d590d31fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜乃茜 | 作成日時:2019年9月7日 21時