Cinderella.50 ページ14
「はぁ!?お前それで瀬名先輩とはどーなったんだよ!?」
「大方、Aの事だからそのままナッちゃんと…」
『まあ…お察しの通りですね…』
「おいおい、まじかよ…？俺らの知らない間にだいぶ拗れたな…？」
学院内の空き教室でそれぞれの持参したお昼を食べつつ、この間の話をすると2人はあたしのした事を否定するでもなく肯定するでもなく、じっと聞いてくれた。
「セッちゃんもセッちゃんだよね〜…？俺たちKnightsの中でアイツは結構悪人だったし、上手く乗せられて口走ったってなんで分からなかったんだろ〜…？」
「うーん、でもAが言ったことを間に受けそうだしなあの人…。ホンットにお前ら拗れすぎな!?不謹慎だけど俺にもなんかできねーかなとかちょっと楽しくなってきたわ！」
『マオマオのその病気的な働きたい意欲は今回はズッパリ切らせてもらうけど。』
ミニトマトを口にして片手を軽く上げれば、水臭いなーと首を傾げる。
「俺がセッちゃんから話とか聞いてこようか…？これでもま〜くんの幼馴染だからね♪諜報活動もできるんだよ〜？」
凛月くんは、相変わらず眠たげな顔で、だけど真剣な顔であたしを見る。
好意的なモノは嬉しいけど、これ以上自分の身勝手さにみんなを巻き込むわけには行かない。
『ううん、いーの。あたしがこうしたくて選んだ道なんだから。今更…瀬名先輩に取り合おうとも思わないよ…。』
また、嘘偽りを自分の心に貼っつけて。
本当は、今すぐにでも…許されるなら、瀬名先輩の所に行ってこの前のことは謝ってひたすらに謝りたい。
だけど、あたしは嵐を選んだんだ。
自分は傷ついているのだと。少しくらい甘えてもいいでしょ？って。
相手の優しさに漬け込んで、護られて、そのお返しとして彼の望むことをして…
あわよくば、自分も楽しんでいるだなんて。
最低だ。
こんなの、美しくて純粋で勇気のあるシンデレラなんかじゃない。
『(あたしは偽りのシンデレラだ。)』
ごく一般的な女の子が、たまたま姉の身代わりになってアイドルの巣窟に足を踏み入れ、たまたまその恵まれた容姿からモデルの代役になって、たまたま学院の先輩に気にいられて…
たまたま、芸能界で売れちゃってさ。
あは、なんだなんだ。
最初から偽りだらけじゃん。
本来なら誰かがやりきる立場を自分が身代わりとして偽ってやって、そこで手に入れた偽物の人気。
「もう食べないのか？」
お昼ご飯なんて喉を通らなかった。
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さゆな(プロフ) - 空麦さん» ありがとうございます！と言いつつ続編また出来ちゃいました...笑 これからもよろしくお願いします！ (2019年6月25日 23時) (
レス) id: b90089acae (このIDを非表示/違反報告)
空麦 - 元、麦ちゃんです♪続編おめでとうございます!!本当に、面白いです♪これからも、頑張ってください。応援してます！ (2019年6月24日 20時) (レス) id: ad939e8b4e (このIDを非表示/違反報告)
さゆな(プロフ) - 零さん尊いさん» ひええ！ありがとうございます！そろそろ終盤なんですー！頑張りまっす！ (2019年6月20日 20時) (レス) id: a613cbb65f (このIDを非表示/違反報告)
零さん尊い - 続きが気になります！無理をしない程度で頑張ってください！ (2019年6月18日 23時) (レス) id: f191d1a880 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さゆな | 作成日時：2019年6月17日 16時
