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「おい〜っす。」
「あらやだ、凛月ちゃん。自分で歩いてきたの?珍しいこともあるわねぇ。」
「なっちゃん俺を見くびりすぎじゃない〜?」
自身の教室の扉を開け、いつも通り…って訳じゃないけどそれなりに挨拶をして先に座った。
早速俺は机に突っ伏して無になろうとする、そう無に。
"____Aの事好きなんだろ"
「…ま〜くんのばーか。」
昨日言われた言葉がずっと頭にチラついて俺は寝不足気味だった。
俺がAを好きなはずがない
だって俺が好きになる接点がないから。
そーゆー目で見てる訳でもないし、なんならあの子は「王さま」の妹だし。
普通にありえない((
確かに王さまに似て可愛いところはあるし、うるさいけど女の子らしい所もある。
けどそれとこれとは話が別でしょ〜…?
俺は元から少し独占欲が強いだけであって、だから俺が必要なくなるのかな〜…とか思うわけで。
それとこれが繋がってどーして「好き」に落ちるのか俺にはさーっぱり分からないねぇ…。
なんて、呑気に考えていた時。
「あらあらあら!Aちゃんじゃないのぉ!どーしたのかしら、誰かに用事?」
『おはよう、ナル先輩。ええっと…サリー先輩は居ます?』
「真緒ちゃんならきっと生徒会室じゃないかしら?…ってAちゃん。もしかしなくても香水変えた?」
『あは、正解♪いい匂いでしょ、甘ったるくない柑橘系!』
「いいわね、アタシその匂い好きよ♪」
ホンットに予測不可能なところは兄譲りらしい
こんな朝っぱらに俺の教室にAが来た。
もちろん、こんなの初めて。
いつもはお昼くらいから頻繁に来るのに。
話を聞いてればどうやらま〜くんに話があるらしい。
なんだ、やっぱり好きなやつはま〜くんじゃん。
俺の話も聞かず「応援してる」なんて言っちゃってさ?
この話題のご本人様は俺じゃなくてま〜くんを好きみたいですよ〜…。俺に勝ち目なんて_______
「………………俺に勝ち目?」
「ん、どしたリッチー。」
ガタッと席から立ち上がれば、貧血気味なのか少しの立ちくらみ。
けど立ちくらみなんてどうでもよかった。
それよりも
は?え、何そんなこと気にしてんの?
俺、Aの好きなやつがま〜くんってかなり前から分かってたじゃん…何を今更、俺はイライラしてる訳…????
バタン!!
「おい、リッチ〜!?」
前言撤回。立ちくらみなんてどうでも良くない。
俺は床に全身を打ち付けた。
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苺ミルク飴(プロフ) - すごく面白かったです!!!続きがとても気になります!!更新、楽しみにして待ってますね!頑張ってください!応援してます! (2021年12月14日 20時) (レス) @page31 id: 976df8db05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なこ x他2人 | 作成日時:2019年7月26日 0時