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*
『先輩、あたし_____』
*
Aとデートに行ってからもう１ヶ月以上たっていた。
あの日のあの言葉
俺は結局最後まで聞くことが出来なかった。
あの言葉を遮るようにパレードが始まって、「なんて言おうとしたの〜…？」と聞けば
『な、なんでもないです！気にしないで…』
と、少しばかり頬を染めてAは言った。
正直、あの顔にグッときたしそそられた。
なんて王様の前でこぼしたら今度こそフルボッコにさせられそうだよね〜……。
…会いたい。
最近どうやらまたAは忙しいらしい。
何に忙しいかって言うと、例のライブの件。
延期はされたもののまた準備が始まったらしくて、レッスンや打ち合わせをしてるってま〜くんが言ってたっけ。
「お〜い、凛月。またつまんなそうなの顔に出てるぞ。」
「…ま〜くん。」
俺の頬を面白そうにツンツン弄ってくる幼なじみ。
ま〜くんじゃなかったら軽く1発入れてたと思う。
Aを好きって自覚してからというもの、香水が俺好みだったりとか色々都合のいいように捉えてしまう。
本当に最初は興味本位だったし、「王様の妹」だから直感的に王様が帰ってくるまで面倒を見なきゃって気持ちもあった。
けど、楽しそうに恋をするあの子を見てると誰かを好きになることに少し羨ましくなったり、気づいたら俺まで好きになってるし。
こんな調子でこれからAの恋愛相談に素直に乗ってあげれるかって言われたら…
まあ、多分。俺には無理。
あの子に想われてる目の前の幼なじみ…ま〜くんが死ぬほど羨ましく思うし、同時に苦しい。
「誰かを好きになることって、すげーいい事だぞ！」
って前からま〜くんは言ってたけど。
俺にはそれが分からない。欠けてるのかもね〜、人間らしい何かが。
なんて自虐をしていれば、「おい、凛月」とどっかに席を外して戻ってきたま〜くんに肩を叩かれる。
「んん〜…なぁに、ま〜くん。」
「お目当ての相手が来たぞ」
にししっと悪戯っぽく笑うま〜くんに促されて教室の扉の方を見れば
「A…」
照れくさそうに、控えめに手を振るAがそこにいた。
近寄れば『こんにちは、先輩』と、軽く微笑んだ。
「うん、こんにちは〜…ふぁ、ふ。少し大人びたね〜…？」
『そ、そうですか？？』
よしよし、と頭を撫でてやればAはまた少し照れくさそうに笑った
「今日はどうしたの〜…？」
『先輩にお渡ししたい物があるんです。』
*
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苺ミルク飴(プロフ) - すごく面白かったです！！！続きがとても気になります！！更新、楽しみにして待ってますね！頑張ってください！応援してます！ (2021年12月14日 20時) (
レス) @page31 id: 976df8db05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なこ x他2人 | 作成日時：2019年7月26日 0時
