先輩×後輩=(？)【朔間凛月】 (ページ26)

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Aもうすぐ着きます

了解～

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Aが事故にあってから１ヶ月
ステージ機材がダメになったり本人の怪我の影響でライブは延期になった

当たり前だよね、延期しなかったら王様が黙ってない。

当の本人はショックを受けたみたいだったけど、俺は延期してくれてよかったと思ってる。

お陰様で例の件___「ライブが成功したら告白する」
あれ、デートにさそうだったっけ。

Aがま～くんにそれを実行することは無くなったってワケ。

事故に遭う前に偶然聞いてしまった、Aからま～くんへの告白。
アレにかなり心臓痛めつけられたのが懐かしく感じるよね～…。

『先輩…！お待たせしました！』

うん、バッチグー。かわいい。

人混みからパタパタと駆け寄ってくる姿が寂しがり屋の子犬に見える。

Aはかわいいメイクをして髪もアレンジしてて普段の倍女の子をしていた。

「おはよぉ」

『おはようございます、先輩。待たせちゃってすみません…』

ハァハァ吐息を切らしてるところを見ると相当急いで来てくれたみたい。

俺たちは今から所謂「デート」をする。

Aが退院した頃、なぜかエッちゃんから某夢の国のペアチケットを貰った。

「転校生ちゃんと行く予定だったんだけどお仕事が入っちゃったみたいでね。残念だよ。」

だってさ。

あそこってデキテるの？

『先輩…？』

「っ…ん、ごめん。いこっか。」

息を整えたAがひょこっと俺の顔をのぞきこんできて、綺麗な橙色の髪がゆらゆら揺れた。

不覚にもドキッとして言葉につまりながら歩き出す。

ごめんね、ま～くん。
Aとのデートは俺が先に貰っちゃうよ。

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