スキになったら負け！【Hirano.S】 (ページ8)

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episode8 ページ8

今考えれば出逢った頃から
紫耀くんは心配性だったなぁ、なんて

昨日の夜、
連絡せず夜道を歩いて怒られたことを思い出す。

・

職場の休憩室に並んだ雑誌の表紙には
紫耀くんのグループの写真が並んでて

あの出会いから、
彼がアイドルだと知って、
今この関係に至っていることが不思議だ。

お昼ご飯のパスタサラダを食べていると
タイミングよく紫耀くんからLINEがきて

shoこれ食べていいの?

朝作って冷蔵庫にいれた紫耀くんの分のご飯の写真。

Aいいんだよ!紫耀くんの分!

shoありがとー

仕事に行く前に私のご飯を食べる彼を想像して
それだけのことに頰が緩んだ。

・

・

「Aさんのご飯はいっつもおいしい！」

何度ご飯を作っても
毎回必ず美味しいと言ってくれて

残さずペロリと平らげてくれる。

「紫耀くんってほんとに素直だよね(笑)」

絵に描いたようにピュアなところが

ほんとに可愛くてしょうがないんだけど

「だって本当に美味しいよ？これだってほら、俺の嫌いな椎茸だけど個人切りされてるから食べれるし！」

「みじん切りね？笑」

たまにとんでもない天然が炸裂したと思えば、

「Aさん、めっちゃいいにおいする～」

とか言って首筋に顔埋めてきたり

「今日寝かされないかも…」

なんて切ない声で言ってみたり

彼と過ごすのは本当に毎日
感情の変化が忙しい。