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食べてきたってことは、今お腹いっぱいのはずなのに佐久間はもぐもぐと食べていく。
しかも無理矢理って感じさせなくて、おいしいと言いながらずっと笑ってる。
「お、おかかでやんす！ さっきは昆布」
「……あと、梅干し」
「三色お握り！」
ハムスターのように頬っぺいっぱい詰めて完食してくれた佐久間にキュンとした。
「お腹いっぱいのくせに」
「んー、でもAが一生懸命仕事終わりに作ってくれたんだろ？ 愛が籠ってて最高に美味かったよ」
愛って、やっぱり私の気持ちちゃんと分かってんじゃん。
「佐久間」
「なあに？」
指についた米粒も綺麗に食べてくれてありがとう。
「好き」
「……」
あ、やっぱり黙っちゃった。
でもいいよ、今は胸がいっぱいだから。
「A、その好きは恋愛対象として？」
「……え、うん」
たぶん今日も何事もなくスルーされると思っていたのにそうはならなくて、佐久間は急に真剣な顔をして話しだした。
だから私の方が戸惑ってしまう。
「だったら佐久間はその気持ちに応えることはできないんだ。ごめんな？」
ポンポンと大きな手が頭を撫でる。
「……どうして？」
笑顔で聞いてみるけど、若干声が震えてる。
どうか気づかれませんように。
「Aとは友達でいたいから、かな」
「そっか。 でも好きでいることは自由だよね」
「……うん、でも辛くない？ 好きが実らないって辛いよ」
切なげに眉を下げて微笑む。
その辛さを知ってるんだと言いたげで。
でも佐久間はちゃんと好きな人と結ばれてるんでしょ？とは聞けなかった。
「実らせてよ、佐久間が」
「………」
油断大敵だよ？
無防備な唇に私からキスをすれば、さすがの佐久間も動揺に瞳が揺れる。
「っバカ…」
「バカだもん。佐久間を好きって気持ち止められないの」
彼女より私の方が良いかもしれないよ？
「ねえ佐久間、好きだよ」
「俺は＿＿＿＿＿」
ざあーと風に髪が舞って、咄嗟に閉じた目に痛みが走る。
「いたっ、睫毛入ったあ…」
「……どれ、見せてみ？」
温かい手に頬を包まれゆっくり目を開けたら、ゆっくりと佐久間の顔が近付いてくるから、もう一度目を閉じた。
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ゆきんこ(プロフ) - ゆんさん» ゆん様、こちらにもコメント有難うございます！とっても嬉しいです(^-^)私が好きな彼を妄想して書かせてもらってますので、それで気に入って下さると本当に嬉しいです！おまげで、しっかり読んでもらえて幸せです☆有難うございました(o^-^) (2021年4月16日 21時) (
レス) id: 4eb798e005 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん(プロフ) - 続けてコメント失礼します...！作者様が作り出す桃さんが本当に素敵で、読んでいてずっと胸がぎゅっとなってました。ハラハラもしましたが、最後ちゃんと幸せを掴めて良かったです（；＿；）あと最後のおまけでまた泣きました（笑） (2021年4月16日 21時) (レス) id: 9b672a5393 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - せいなさん» せいな様、その初めてを私に下さり有難うございます！嬉しいです！泣いてくださるほど感情に入り込めた事更に嬉しい。こちらこそ見つけて下さり、そして読んで下さり、コメント下さり有難うございました(^^) (2021年4月8日 8時) (レス) id: 4af061861f (このIDを非表示/違反報告)
せいな(プロフ) - 初めまして。感想なんてはじめて書きます。笑こんなに泣いた小説ははじめてでした。すっごい感動しました。素敵な作品を作っていただき、ありがとうございます。この作品大好きです。 (2021年4月8日 0時) (レス) id: 6e9aa29fb4 (このIDを非表示/違反報告)
☆ゆきんこ☆(プロフ) - 雪の王子様さん» こちらにも有難うございます！お付き合いしてると錯覚してもらえるなんて、凄い褒め言葉です！嬉しい（泣）素敵なコメントほんとに有難うございました！ (2020年10月7日 13時) (レス) id: e8f02d2b5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：☆ゆきんこ☆
| 作成日時：2020年9月11日 12時
