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『目黒さん』
長い足で先を歩く目黒を呼び止めた。
念のためチラリと後方を確認するがもう彼女はいなかった。
ん？なんて振り返った目黒。
いつもの胡散臭い笑顔じゃなくて大人びた真顔。
う、不意打ち…。
顔は格好いいから不覚にもときめいてしまった。
『さ、さっきの女の子よかったんですか？』
蓮「ん〜、別にいいじゃない？」
いいんじゃない？って、、、いい加減すぎだろ。
『あーそうでしたね。目黒さんにしてみたら女の子一人や二人どうってことないですよね』
嫌味とともに私を見つめる目黒の横を通りすぎた。
蓮「え、なに？やきもち？」
あからさまに楽しんだ声が後ろから聞こえてきて、気配と足音も近づいてくる。
あー、面倒。ってか目黒の発言はいちいちムカつく。
『違いますから！私をかばった”せい”で目黒さんを命の危険にさらしてしまってすみません』
蓮「聞いてたの？」
『…』
分かってるくせに。
あの時目が合ったのに意地悪だ。
蓮「まぁ俺はラッキーだと思ってるけど」
『ラッキー？』
駐車場に止めてある目黒の車はすぐそこ。
私たちはピタリと立ち止まった。
目黒はどことなく愉快げに微笑みながら片手をポケットに突っ込みつつ身をかがめる。
からかうような視線に顔をしかめながらもその瞳から逃げずに見つめ合う。
と
冷たい目黒の指先が私の唇をなぞった。
蓮「Aキスしてくれたしね」
『っ！？』
蓮「顔真っ赤。やっぱりからかいがいあるな、Aは。」
不敵な笑みを浮かべた男は慣れた手つきで車へと乗りこんだ。
私はというと…
『・・・。』
思い出した羞恥心で心が折れそうになっていた。
しかもからかいがいがあるって、、、
遊ばれていたと目の前で言われるとへこむ。
蓮「早く乗れ〜」
窓を開け、急かす目黒を本格的にシカトし私はずんずんと歩き出した。
こんなやつと一緒の車になんか乗れるか！
ありえない。女のプライドが許さない。
早く大通りに出てタクシーでも捕まえよう。
経費で落ちるだろ。
と、視界の横に映る黒い車。
蓮「A乗らないの？」
『結構です』
蓮「歩きはつらいよ？」
『タクシーで行きますので結構です』
蓮「自腹？」
『経費で落としてもらいます』
蓮「落ちないよ？経費じゃ」
『…』
蓮「それでも嫌だっていうならタクシーだね、高いけど」
どうする？なんて窓枠に腕を乗せ私を見る目黒。
そんなの決まってる。
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そらね(プロフ) - この作品の番外編のパスワード教えて欲しいです (4月2日 17時) (
レス) id: cf6d888cb7 (このIDを非表示/違反報告)
美心(プロフ) - 大野桜さん» 主さんじゃなくてすみません！魔法のiらんどっていう小説のサイトの椿ハナ先生です! (1月26日 22時) (レス) id: 02fb374d70 (このIDを非表示/違反報告)
大野桜(プロフ) - オマージュってことは、原作があるんですよね…？めめさんに置き換えて更新してくださる大谷さん作品を心待ちにする間に、原作さんの他作品が読みたくなりました…！ぜひ、元ネタ知りたいです🙏最後に、ご体調お気をつけて、無理ない範囲で更新をお待ちしてます！ (2023年3月19日 0時) (レス) id: be8750cf5c (このIDを非表示/違反報告)
大野桜(プロフ) - いつも更新楽しみにしています！最新話にコメント欄がなかったので、こちらから失礼します🙏ネタバレしない程度に、、毎度強引なめめさんにキュン超えてギュンギュンしてます♡ (2023年3月19日 0時) (レス) id: be8750cf5c (このIDを非表示/違反報告)
ゆま(プロフ) - こんばんは。いつも更新をとても楽しみにしています！続きも気になってしょうがないです！もしよろしければパスワードを教えていただきたいです。 (2020年5月3日 2時) (レス) id: 1762eb9ea0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：大谷
| 作成日時：2019年10月4日 15時
