14話 ページ20
「でもこれは真人と戦った結果だけでしょ?」
「つまり?」
「そうだなあ…両面宿儺知ってる?」
真人が頷くのを見て、私は続けた。
「“呪いの王”ってかっこよくない?」
少し暗くなり始めた外を眺めて、宿儺の顔を思い浮かべた。
と言っても浮かんだのは虎杖悠仁に受肉した姿だったけど。
あ〜〜〜いろんなキャラに会いたい。
「意外と上昇志向だね」
「私が言いたいこと分かった?」
「分かるよ。それだけ強くなりたいってことだろ?」
「正解」
今の自分の実力が分からない以上、慢心せずに努力を続けたい。
幸いにもまだ時間がある。
「十分強いと思うけど。俺とやってるときだって本気じゃないじゃん」
「真人を殺したくないから」
魂に干渉できるものはある。
“死神”などは有名で分かりやすいだろう。
ただそれを使用すると、真人の魂を破壊しかねない。
模擬戦の途中放たれた改造人間に対しては使ったことがあるが、真人は魂がそのまま核となっているから何が起こるか分からない。
「魂と肉体を分離させたら、その瞬間身体が崩れちゃうかもね」
「怖いなあ。それ俺にも分からないからやらないでね」
「やらないってば」
死霊術と言うやつだ。
死神は本来、魂を冥府へ導くみたいなやつなのだが、そこは私の解釈なので。
ということはつまり、だ。
この世界で死んだ人の魂を操ることが可能なのだ。
操ると言うと聞こえは悪いが、そんなに残酷なことをするわけではない。
ただこの世に留めておける。
それだけのこと。
決して人の命を弄んでいるわけではない。
私が主導権を持つ魂なので、呪霊とは違って私以外には視認できないが。
「もし親友とか恋人とか家族とか、大事な人が死んだとき、私ならその人の魂…つまり“幽霊”を傍に置いておくことができる」
「でもそれって本来彼岸に渡るはずのその人を縛りつけるってことじゃないか」
「うん。だからもちろんそこは御本人と要相談」
改造人間を使わせてもらって、霊と対話出来ることは判明している。
その人達は皆真人に対して怒りや悲しみ、憎しみの念を抱いていたけど。
なので、その人がこの世にとどまることを望まないならば私は解放する。
「ここにとどまることを望むなら、未練を晴らすところまで見届ける」
「慈悲深いね。人間みたいだ」
「…元人間だってば」
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翡翠(プロフ) - まるめんさん» ありがとうございます!めちゃくちゃ嬉しいです (9月9日 16時) (レス) id: dbd7e88ded (このIDを非表示/違反報告)
まるめん - 夢主イメージイラストうますぎません???お話も面白いです (9月9日 15時) (レス) @page19 id: 17d5d6def1 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - 茨の谷の第二王子さん» コメントありがとうございますm(_ _)mすみません、その作品は存じ上げないですね…! (2022年4月20日 15時) (レス) id: 5d748230e5 (このIDを非表示/違反報告)
茨の谷の第二王子 - 青龍、玄武、白虎、朱雀って「異世界で神獣にハメられました。」で見たぁ! (2022年4月20日 0時) (レス) @page33 id: d096c6aa19 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - ノアさん» コメントありがとうございますm(_ _)m一日一話がんばります! (2021年12月27日 19時) (レス) id: 5d748230e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翡翠 | 作成日時:2021年11月15日 1時