. ページ20
ー
向井「、、、人でも、動物でもないかもな」
道枝「え、どういうこと？」
向井「見たらわかるやろ、刀傷じゃない粗い切り口、人以外の何かや。」
藤原「康二？」
大橋「とりあえず追いかけてみんで、この先にいるはずや。」
俺たちは足音と息を忍ばせて屍の後を辿って行った。
道枝「ねぇ、、この方角、」
西畑「この先は無界の村の方角やで？」
その時だった。
山道の奥の方から劈くような悲鳴が聞こえて来て、嫌な想像が当たったみたいだった。
高橋「村が襲われてる！」
大橋「早く行くで！」
滑るように下山すると、すでに村の入り口は粗末な家ごと壊されていて逃げ惑う人とぶつかりそうになる。
向井「勘太、、」
西畑「そうやっ」
咄嗟に走り出した俺に続いて、みんなもついてくる。俺たちの家は村の一番奥にあって、まだ壊されてないようで少し安心する。
戸に手をかけて勢いよく開ける。
向井「勘太！！乱次！どこや！平祐！」
西畑「おった？」
向井「おらん、」
藤原「もうどっかに避難してるんとちゃう？あいつら勘がええところあるし、」
そうかもしれないなと一度外に出てみると、勘太達が平祐をおぶって走ってくるのが見える。
向井「勘太！乱次！平祐！」
勘太「うわぁあん！康二にぃっ、怖かった！」
向井「落ち着け、何があったんや？」
乱次「、黒いやつだよ！それがいきなり村に入って来たんだ！」
道枝「黒いやつ？動物か？」
乱次「ちゃうよ！そんなんやないって！黒くて、暗くて、怖いやつだ、、でも、勘太にはみえてなくてっ、、」
向井「見えてない？」
勘太「厠に行った乱次が、いきなり俺を起こしてきて、黒い奴が方から逃げないとって家出た瞬間に、建物がペシャンコになったり、人が斬られて、、でも、見えないんだ！おれにはっ！」
西畑「何がどうなってんねん、、」
大橋「とにかく、こっから逃げんと！」
乱次「あっ、、、」
道枝「乱次？」
乱次「康二にぃ、、う、うしろ、、」
乱次が震える手で俺の後ろを指差した。振り返ろうとするけど黒い霧が俺達の周りを包んだかと思うと強い風が俺たちを吹き飛ばした。その正体が何か知りたくて咄嗟に顔を上げる。
向井「、、、なんや、あれ、」
乱次「康二にぃ、あれやで、あいつが！」
向井「ほんまに、おったんや、、」
西畑「え？康二、なに？何が見えてんの？」
藤原「康二？」
向井「、、本の中の世界やと思ってた、人間でもなく獣でもない、、、。妖や、、」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1495人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
スヒョン(プロフ) - m.mさん» コメントありがとうございます！頑張って編集した甲斐がありました。お話も随時更新していくので読んでくださると嬉しいです！ (9月7日 12時) (
レス) id: 923ba31eb7 (このIDを非表示/違反報告)
m.m - 今回の動画胸熱すぎました！何回もリピしてます！小説も動画も更新楽しみにしてます！ (9月6日 20時) (レス) id: c7ba4a52f7 (このIDを非表示/違反報告)
スヒョン(プロフ) - くみさん» くみさんコメントありがとうございます😊少しずつみんなの過去が明らかになってくるので読んでいただけると嬉しいです。 (6月12日 15時) (レス) id: 923ba31eb7 (このIDを非表示/違反報告)
くみ(プロフ) - 更新ありがとう御座います！毎回楽しみに読ませて頂いております！皆さん悲しい過去を背負って生きてきたのですね｡･ﾟ･(ﾉ∀`)･ﾟ･｡ (6月11日 21時) (レス) id: ac351487ee (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：スヒョン
| 作成日時：2023年6月8日 13時
